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2015年01月12日

深刻な人手不足!介護報酬引き下げなら、さらに追い打ち? | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」

jikenbo20150112毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。今週は、「介護業界の深刻な人手不足」について紹介します。

1月1日に厚生労働省が発表した「平成26年(2014)人口動態統計の年間推計」によると、2014年に生まれた赤ちゃんは100万1000人だったのに対し、亡くなった人は126万9000人で、少子高齢化はハイスピードで進行している。1月6日には塩崎恭久厚生労働相が、「(2015年は)医療・介護を少し長い目で見て、一体的に考えていくという大きな改革のスタートの年」と述べたが、一方で政府は介護報酬の引き下げを検討中。現場の人手不足は深刻だ。

東京都社会福祉協議会・東京都高齢者福祉施設協議会は、深刻な介護職員不足の状況を調べるため、445の施設を対象に「特別養護老人ホームにおける介護職員充足状況に関する緊急調査」を行い、その結果を1月5日に発表した。これによると、47.2%の特別養護老人ホームで「『計画上定める配置基準もしくは特別養護老人ホームの指定基準』を満たしていない」ことが分かったほか、

・不足人数は「1~3人」が60.6%、「4~6人」が30.3%、「7~9人」が6.2%
・6カ月以上「不足」が続く施設が82施設
・59.7%の施設で、来年度必要な介護職員の新規採用が確保できていない


など、深刻な人手不足の状況が判明。人手不足により、施設内の行事が中止ないしは制限されるケースも報告されており、84.3%が「給与などの処遇改善」が必要と回答している。

この調査結果は、ツイッターユーザーの間でも話題となっており、

「労働に合ったお金がもらえないからこうなっているのが分からんのかしら」
「給料安い上に重労働なので当然だろう。正直労働に対価が見合わない状況を放っておいた行政が悪い」
「こんな現状なのに、将来的に介護保険点数を下げるとか、現場をいかに理解していないかということ」


など、政府の無策を指摘する声が寄せられている。近畿地方に住む40代のヘルパーは、自らが働く介護事業所の人手不足について、

「(その地域では破格の)時給1000円以上で求人を出しても、まったく応募がない。新しい人がぜんぜん来ないので、ヘルパーの平均年齢が毎年1歳ずつ上がってるような気がします」

と、説明。介護業界に職を求める人にとっては、人手不足は朗報かもしれないが、現場レベルでは、塩崎厚労相が言うように「長い目で見て」いるほど悠長な状況ではないようだ。

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