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ケアマネジャーについて学ぼう!

ケアマネジャーについて学ぼう!

ケアマネジャーと介護職員・ヘルパー、介護福祉士との違い

ケアマネジャーは、利用者の身体や生活の状況に合わせて最適な介護サービスを組み合わせたケアプランを作成し、サービス事業者をコーディネートします。
そのケアプランにしたがって利用者に介護サービスを提供するのが、施設の介護職員であり訪問介護員(ホームヘルパー)です。
もし医療行為が必要な看護サービスであれば、看護師や准看護師がおこなうことになります。
そのほかの職種には、有料老人ホームなどの利用者や家族の生活相談、市町村との連携をおこなう生活相談員などもあります。
このように介護の現場では、ケアマネジャーのほかにも介護に関わる職種がいくつかあるのです。
ここでは、ケアマネジャーと介護職員や訪問介護員の違いを中心に、ほかの職種との違いを説明します。

介護に関わる主な職種

介護に関わる職種としては、ケアマネジャーのほかには以下のようなものがあります。
ここでは、介護支援サービスに関わり、利用者と直接ふれあう職種だけを挙げますが、入所型の施設では、ほかにも医療関係職や事務職、調理員など多くの職種があります。

介護職員(福祉施設介護員)

介護職員は、介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービスなどの介護施設に勤務して、利用者に介護サービスを提供します。
介護サービスの提供は、ケアマネジャーが作成したケアプランをもとにおこなわれます。
介護施設での仕事には、送迎車の運転や入所者の生活援助など無資格でできる仕事もありますが、利用者を直接介護、介助する身体介護をおこなうには資格が必要です。
利用者の身体介護をおこなうための資格には、次に掲げる3種類があります。

  1. 介護職員初任者研修
  2. 介護職員実務者研修
  3. 介護福祉士

このなかで介護福祉士は国家資格であり、5年の実務経験があればケアマネジャー試験を受験することができます。

訪問介護員(ヘルパー)

利用者の居宅に訪問して、居宅介護支援サービスを提供します。
たとえ生活援助のような仕事であっても無資格でおこなうことはできず、次の介護の資格のいずれかを取得していなければ携わることはできません。

  1. 介護職員初任者研修
  2. 介護職員実務者研修
  3. 介護福祉士

介護施設の介護職員と同様に、ケアマネジャーが作成したケアプランをもとに、介護サービスを提供します。
なお、2018(平成30)年度の介護保険改正において、生活援助を中心としたサービスを担う人材を育てるための研修である「生活援助従事者研修」が新設されました。生活援助従事者研修を取得することで身体介護をおこなうことはできませんが、59時間の研修を受けることで、訪問介護サービスのうち生活援助の仕事をすることができます。

生活相談員

生活相談員は、有料老人ホームなどの入所サービス施設や、デイサービス、ショートステイなどに在籍して、利用者やその家族の生活の相談を受けます。
所属する施設だけでなく、居宅ケアマネジャーなど外部とも連携して、サービスの提供を調整。ほかにもレクリエーションの計画やボランティアの指導など、施設によって役割や仕事の幅は異なっています。
共通するのは、利用者の相談窓口であるとともに、医療機関、行政や公的サービス、居宅ケアマネジャーなど外部機関との窓口であるということです。
生活相談員になるには、介護福祉士やケアマネジャー、社会福祉士など一定の資格が必要です。

福祉用具専門相談員

利用者の身体状況に応じて、歩行器や車椅子などの福祉用具が必要なときに、その選定や使い方をアドバイスするのが福祉用具専門相談員です。
ケアマネジャーが作成したケアプランに沿って、福祉用具が貸与されます。

ケアマネジャーと介護職員・訪問介護員(ヘルパー)の違い

業務の違い

ケアマネジャーは、介護や支援が必要な利用者やその家族の相談を受けながら、利用者の身体状況や生活状況に最適なケアプランを作成します。
そしてそのプランを事業所と調整し、実施状況を確認しながらプランの修正などをおこないます。
しかしケアマネジャーの業務としては、ケアマネジャー自身が利用者に直接介護支援サービスを提供することはありません。
施設に勤務していて介護職員も兼務しているケアマネジャーであれば、直接の身体介護をおこなうことがありますが、専任のケアマネジャーは介護そのものをすることはないのです。
一方、現場の介護職員や訪問介護員は、ケアマネジャーの作成したケアプランにしたがって、利用者に介護支援サービスを提供します。
介護職員や訪問介護員も、ケアプランを作成する過程では、サービス担当者会議などでケアマネジャーとの間で調整をおこないますが、ケアプランとは異なるサービスを利用者に提供することはできません。
介護職員などがサービスを提供している過程で、ケアプランの変更が必要になったときには、ケアマネジャーに相談しなければなりません。

給与・年齢・常勤割合・男女比の違い

待遇の面では、看護師や理学療法士などの医療サービス職員の給与が高く、ケアマネジャーがそれにつづきます。
厚生労働省の2017(平成29)年の調査によれば、ケアマネジャーの給与は介護職員に比べると18%程度高いという結果になっています。
ケアマネジャーの平均年齢は47.5歳であり、平均勤続年数が8.3年です。
訪問介護員が平均年齢44.7歳で平均勤続年数が5.6年ですから、訪問介護員に対して年齢で約3歳、勤続年数でも約3年の差があります。
また、施設の介護職員の平均年齢は38.7歳で平均勤続年数が5.5年なので、施設の介護職員に対しては年齢では約9歳、勤続年数で3年の差があります。
常勤職員の割合はどうでしょうか。
ケアマネジャーの常勤は88%であるのに対して、施設の介護職員は73%、訪問介護員では28%となっています。
女性の占める割合は、施設の介護職員は67%であるのに対して、訪問介護員では77%、ケアマネジャーでは78%が女性で占められています。
介護の現場は女性比率の高い職場であるなかでも、ケアマネジャーや訪問介護は5人のうち4人が女性という女性主体の職場になっています。
訪問介護員や施設の介護職員のなかで、介護福祉士は介護職員のリーダーや責任者といった立場が求められています。
給与水準も、ケアマネジャーと介護職員初任者研修資格者の中間程度です。

ケアマネジャーと介護福祉士の違い

介護支援専門員(ケアマネジャー)の受験のためには、介護福祉士や看護師、社会福祉士などの資格を保有して、その資格に相当した業務で5年以上の実務経験が必要です。
厚生労働省の平成27年の調査では、ケアマネジャーの約60%が介護福祉士の資格を保有しています。
つまり、多くのケアマネジャーは介護福祉士として、十分な経験を積んだベテラン介護士としての経歴を持っています。
しかし、介護福祉士の資格を保有していても、ケアマネジャーとしての業務では実際の介護サービスそのものには携わりません。
ケアマネジャーは、利用者とサービスを提供する事業者との間に立って、利用者に適したサービスの計画であるケアプランを作成します。
さらに、そのケアプランを実施できるようサービス事業者と調整し、また適正にサービスが提供されていることをモニタリング。利用者の状態が変化した、あるいは利用者にとってサービスが適していないと判断したら、ケアプランを変更し、サービスの内容を変更します。
ケアマネジャーは、一般には施設や居宅支援事業者に所属していますが、職務上の立場はむしろ利用者に寄り添い、事業者から独立しています。
介護福祉士は、介護職員や訪問看護員のなかの上位職に位置づけられていて、介護職員・訪問看護員のリーダーや指導的な役割が求められているのです。
また、介護サービス事業所に配置が義務づけられているサービス提供責任者を務めることができます。
つまり介護福祉士は、介護の現場における責任者であり介護職のリーダーという位置づけになり、所属する施設や事業者が提供するサービスの質に責任があります。
ケアマネジャーの75%は専従職員であり、ケアマネジャーの業務にのみ携わっていますが、25%のケアマネジャーは兼務であり、ケアマネジャーとして以外の業務も行っています。
兼務の形はさまざまですが、介護福祉士の資格を生かして、介護の現場で実際に利用者の身体介護をおこなうケースもあります。
たとえ兼務していても、ケアマネジャーの業務に携わるときには介護現場の都合を優先するのではなく、あくまで利用者に必要なサービスを考えるという姿勢が求められます。

介護福祉士からケアマネジャーへ

ケアマネジャーの約60%が介護福祉士の資格を保有していることからもわかるように、ケアマネジャーは介護福祉士が目指すキャリアパスのひとつです。
ケアマネジャーは「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格して、「介護支援専門員実務研修」を修了することで資格を取得できます。
しかし試験を受験するためには、一定の資格を保有して5年以上の実務経験が必要です。
つまり、介護福祉士の資格を取得して5年間介護の現場での実務を経て、はじめて受験することができます。
介護職員の平均勤続年数が5.5年程度なので、介護職員として十分なキャリアを積んでいるといえます。
介護福祉士は、介護の実務や技術についての専門知識を持っていますが、ケアマネジャーはさらに幅広く介護保険も含めた介護の知識が必要となります。
介護福祉士はあくまで介護現場での実務者ですから、決まった時間のなかで決められたサービスを提供することが基本です。自らの判断でプランにないサービスをおこなうことはできません。
それに対して、ケアマネジャーはより利用者やその家族に寄り添い、利用者の状況を改善するために自らの判断でケアプランを作成します。
利用者にとって必要であれば、異なる事業者のサービスを組み合わせることもできます。
介護や介助の仕事で積み重ねた経験を生かして、利用者に最適な介護支援サービスを主体的に考えることができるのがケアマネジャーです。
しかし、訪問介護員の多くが取得する介護職員初任者研修の資格では、ケアマネジャーになることはできません。
介護の実務に従事しながらケアマネジャーを目指すためには、介護福祉士あるいは社会福祉士の資格を取得することが必須です。

まとめ

ケアマネジャーは、利用者や家族と相談し、状況を確認してケアプランを作成しますが、ケアマネジャーとしては実際に介護や支援のサービス提供はおこないません。
ケアプランにしたがって介護支援サービスを提供するのは、施設の介護職員であり、訪問介護員です。

ケアマネジャーの資格は、介護や看護の現場で十分なキャリアを持つ人が取得できるものであるため、より利用者に寄り添った主体的な仕事ができる職種といえます。
ケアマネジャーは十分な経験と知識を持ち合わせていることで、給与面でも介護職員や訪問介護員に比べると待遇がよく、ケアマネジャーは、介護の現場で働く介護職員や訪問介護員が目指すキャリアパスのひとつといえるでしょう。

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