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介護士・ヘルパーについて学ぼう!

介護士・ヘルパーについて学ぼう!

介護士・ヘルパーの資格を取得するには

介護施設や訪問介護事業所で「介護士・ヘルパー」として働くためには、公的な資格が必要です。
その資格には、どんな種類があり、取得までにどれだけの期間や費用がかかるのでしょうか? 資格取得のための講習内容や、取得するためのルートについても、詳しくみていきましょう。

介護士・ヘルパーの資格種類

介護士・ヘルパーとして働くための資格は、介護保険法で「介護福祉士その他政令で定める者」と定められています。
「介護福祉士」は介護福祉司法で定められた国家資格です。
そして、都道府県が実施する「実務者研修」あるいは「介護職員初任者研修」を受講・修了し、修了証明書を交付された人が、上記の「その他政令で定める者」となります。
取得の難易度は、「介護職員初任者研修」がもっとも容易で、その次が「実務者研修」、そしてもっとも難しいのが国家資格である「介護福祉士」です。
現場での介護は、「介護職員初任者研修」でも「実務者研修」でも、「介護福祉士」と同じように利用者の身体介護をおこなうことができます。
ですが、「介護福祉士」なら将来のキャリアアップの道もひらけています。
それぞれの資格について、取得条件や方法をみていきましょう。

介護職員初任者研修

「介護職員初任者研修」は、基本的な介護業務をおこなうことができるよう、必要な知識と技能、そして取り組み方を身につけることを目的としています。
介護士・ヘルパーとして働くための資格としては、最もハードルの低い資格です。
研修は、実施主体である都道府県が指定した事業者が講座を開設。研修を実施する事業者は都道府県ごとに異なります。
研修期間は、最短約1ヶ月で修了できる短期集中型の講座から、約4ヶ月かかる土日や夜間だけの講座まであり、学習方法に合わせての選択が可能です。
ほぼ毎月のように講座が設定されていて、講習費用は約60,000円から130,000円程度と幅があります。地域の社会福祉法人が開催する研修は、比較的講習費用が低めに設定されているので、費用を抑えたい場合には探してみるといいでしょう。
研修カリキュラムは厚生労働省によって定められていて、「職務の理解」「介護における尊厳の保持・自立支援」「介護におけるコミュニケーション技術」などの科目があります。
実際の介護現場に出向いての実習はありませんが、受講生同士などで介護技術を学ぶ演習がしっかり組み込まれています。
研修時間数は130時間です。
講習の最後には、修了評価として研修内容の理解度確認のテストが実施されます。
「介護職員初任者研修」は国家試験ではないので公的機関から合格率が公表されることはありませんが、基本的に受講者全員を修了させるように取り組んでいるようです。
なお、2018(平成30)年度の介護保険法改正により、生活援助をおこなうための「生活援助従事者研修」が新設されました。59時間の研修を受けることで、訪問介護サービスのうち、調理や掃除など生活援助をおこなうことができます。ただし、「生活援助従事者研修」を修了しただけでは、利用者の身体にふれる身体介護の業務をおこなうことはできないことに注意が必要です。

実務者研修

2012(平成24)年に介護人材の養成体系の整理がおこなわれ、その結果誕生したのが「実務者研修」です。
厚生労働省は、「介護福祉士」が介護現場の中核を担う人材と位置づけ、介護職員の質の向上とキャリアアップのしくみを見直しました。
その結果、介護実務に従事している人が、「介護福祉士」の資格を取得するための資格要件として、実務経験3年に加えて「実務者研修」の修了が義務づけられました。
「実務者研修」は、「介護職員初任者研修」の内容を包含した上で、介護福祉士養成施設で2年以上学んだのと同程度の水準を目指した研修となっています。
カリキュラムは450時間で6ヶ月程度と決められていますが、「介護職員初任者研修」修了者は130時間の受講が免除され、320時間となります。
実際の講座は「介護職員初任者研修」と同様に教育事業者や介護事業者などが開講していて、通信講座とスクーリングの組み合わせで学習をすすめることができます。
通信講座は、テキストやWebで学習してから指定された課題を提出し、理解度を確認しながらすすめていきます。
「介護職員初任者研修」や「ホームヘルパー1級・2級」などをすでに取得していれば1ヶ月から3ヶ月程度で修了できますが、無資格で受講する場合は修了までに6ヶ月が必要です。
研修の費用は保有している資格や講座によって異なりますが、資格なしでの受講では120,000円程度、「介護職員初任者研修」資格保有なら90,000円前後が一般的です。
カリキュラムは、「人間と社会(40時間)」「介護(190時間)」「こころとからだのしくみ(170時間)」「医療的ケア(50時間)」と定められています。
この450時間の講習に加えて「医療ケア」の中で演習をおこなうことが義務づけられています。

介護福祉士

国家資格である「介護福祉士」の資格を得るためには、毎年おこなわれる介護福祉士国家試験に合格しなければなりません。
試験は、介護についての知識を問う筆記試験が1月下旬に、介護の専門的技能を見る実技試験が3月上旬に実施され、3月下旬に合格者が発表されます。
2018(平成30)年の試験では、筆記試験は全国34試験地が設定されていて、実技試験は北海道、東京都、大阪府、福岡県の4地点で実施されます。
受験料は、2018(平成30)年に試験を実施する第30回では15,300円です。
厚生労働省の発表によれば、2017(平成29)年の試験では、76,323人が受験し、55,031人が合格。合格率は72.1%でした。
受験者数は、その前年の152,573人に比べ半減しています。その主な理由は、2017(平成29)年の試験より、受験資格に450時間の「実務者研修」が追加されたことだといわれています。
介護福祉士国家試験を受験するためには資格要件を満たしていることが必要であり、資格取得までのルートには4つあります。
以下にそれぞれの養成ルールを簡単に説明します。

実務経験ルート

介護の実務に従事しながら「介護福祉士」の資格取得を目指す人は、3年の実務経験と「実務者研修」の修了が必要です。
または、3年の実務経験と、2012(平成24)年度末に廃止された「介護職員基礎研修」、それに「喀痰吸引等研修」を修了している場合には受験資格が得られます。
正確には対象となる施設(事業)および職種での在職期間が3年(1,095日)以上であり、実際に介護等の業務に従事した日数が540日以上であることが必要です。
年次有給休暇、特別休暇、出張、研修等によって実務に従事していない日数は、従事日数に含まれません。
実務経験は、受験の申込日に達成している必要はなく、試験実施年度の3月31日までに達成できればよいとされています。
実務経験ルートでの受験では実技試験が免除されます。

養成施設ルート

文部科学大臣あるいは厚生労働大臣が指定した学校、あるいは都道府県知事が指定した養成施設を卒業することで、介護福祉士国家試験を受験することができます。
ただし、2017(平成29)年度から2021(平成33)年度までに卒業した人については、経過措置の特例があります。
筆記試験が不合格となるか、あるいは筆記試験を受験しなくても、卒業後5年の期限付き登録という条件で介護福祉士資格を取得できます。
さらに卒業後5年間継続して介護実務に従事するか期限内に筆記試験に合格すると、正式に介護福祉士資格を取得できます。
2022(平成34)年度の卒業生からは筆記試験を受験しなければなりませんが、実技試験は免除されます。
介護福祉士養成施設には4年制大学や3年制専門学校、2年制の短期大学、専門学校、そして1年制の専門学校や短期大学があります。
4年制や3年制、2年制の養成施設は高等学校卒業で入学できますが、1年制の施設は、福祉系大学や社会福祉士養成施設、あるいは保育士養成施設等卒業後に入学することができます。
ですが実際には、保育養成施設卒業後に入学できる1年制養成施設はあるものの、現在のところ、社会福祉士養成施設からの1年制養成施設は存在していません。

福祉系高校ルート

福祉系の高等学校や高等学校の福祉系専科で指定されたカリキュラムを履修した人が、介護福祉士資格を取得するためのルートです。
2009(平成21)年度以降の入学者は、福祉系高等学校もしくは高等学校の福祉系専攻科において、指定された53単位のカリキュラムを履修して卒業、あるいは卒業見込みであれば、介護福祉士国家試験を実技試験免除で受験することができます。
なお、2009(平成21)〜2013(平成25)年度、2016(平成28)〜2018(平成30)もしくは2019(平成31)年度の特例高校入学者の場合は、卒業後に9ヶ月以上の実務経験を積むことによって介護福祉士国家試験を受験することができます。
このとき、介護技術講習を受講することによって実技試験が免除されます。
特例高校による受験資格は2020(平成32)年度卒業までの経過措置であり、それ以降の卒業生からは53単位を履修するルートに統一されます。
このルートでは、最短で高等学校卒業時に「介護福祉士」の資格を取得することができます。

EPAルート

EPAルートは、貿易の自由化に加えて人の移動など幅広い経済関係の強化を目指して設定されています。研修責任者の監督の下で研修しながら就労して、介護福祉士資格の取得を目指す外国人のためのルートです。
対象となっているのはインドネシア人とフィリピン人、ベトナム人。3年以上の実務経験によって介護福祉士国家試験を受験できます。

認定介護福祉士(介護福祉士の上位資格)

「介護福祉士」は介護現場での中核となる人材ですが、さらに上位の資格である「認定介護福祉士」の資格が設定されています。
「認定介護福祉士」は、施設・事業所のサービスマネージャーとしての役割が期待されます。
また、より適切な介護サービス提供をするための他職種との連携する役割を果たすことになります。
「介護福祉士」として5年以上の実務経験を経た上で、認定介護福祉士養成研修の受講修了、レポート提出、試験等をおこなうことで「認定介護福祉士」として認定され、認定介護福祉士登録名簿に登録されます。
まだ新しい資格で、2017(平成29)年11月1日時点で28名が名簿に登録されています。

介護福祉士からのキャリアパス資格

「介護福祉士」は介護現場における中核的な役割を担っていますが、介護支援サービス全体を管理監督するのがケアマネジャー(介護支援専門員)です。
ケアマネジャーは、利用者や家族の意向を踏まえて利用者のケアプランを作成し、介護支援サービスの実施を管理します。
介護保険では、介護施設でも居宅介護支援事業所でも、常勤専任のケアマネジャーを配置することが求められています。
「介護福祉士」として5年以上の実務経験を経ることによって、介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格を得ることができます。
試験に合格した上で介護支援専門員実務研修を修了すると、介護支援専門員証の交付を受けることができ、ケアマネジャーとして勤務することができます。
ケアマネジャーの上位資格としては「主任介護支援専門員」があります。
地域住民にとっての介護や支援の最初の窓口である地域包括支援センターでの業務には、「主任介護支援専門員」の資格を持った主任ケアマネジャーであることが必要です。

まとめ

介護士・ヘルパーとして介護の仕事に従事するための資格としては、「介護職員初任者研修」が最もハードルが低く、短期間で取得することができます。
しかし、介護士・ヘルパーの資格としては、「介護福祉士」が中核となるようにキャリアパスが整備されています。
「介護福祉士」資格を取得すると、さらに上位の資格やケアマネジャー(介護支援専門員)などの別の職種へのキャリアパスもひらけます。
最初から「介護福祉士」を目指すような養成施設も数多く設置されていますし、介護の現場で働きながら「介護福祉士」を目指すこともできます。
まずは「介護職員初任者研修」を取得したとしても、「介護福祉士」取得を考えて計画的に実務経験と学習を重ねることをおすすめします。

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