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市販の高齢者向け食品、固さはどれくらい?「学会分類」「UDF」「スマイルケア食」の基準と上手な使い方

2020年10月14日

介護食の種類を調査

「介護食」でいくつになっても楽しく食事を

「介護食」で、いくつになっても楽しく食事を!

年齢を重ねると、かむ力や飲み込む力が低下してきます。
歯がぐらぐらしたり、抜けたりして、かみにくくなっていることもありますが、加齢によって、また病気などによって身体の筋力が失われると同時に、のどの筋力が弱くなり、口腔内の状態も悪くなってくることも、大きな原因です。

そうなると、普通のごはんや固い肉などが飲み込みにくくなり、むせたりのどに詰まりやすくなったりします。
窒息の原因になることもあり、これはとても危険な状態なのです。

そこで、「普通食」よりもっとやわらかくかみやすく、飲み込みやすい食事形態に変えていこうということで、介護現場では「介護食」を導入するケースが多いでしょう。

「介護食」とは?どんな種類があるの?

介護食にはどんな種類があるの?

介護食にはどんな種類があるの?

「介護食」とは、高齢の方に配慮して、食べやすく飲み込みやすいように調理の工夫をし、形態を変えて提供する食事です。

その食形態の種類としては次のように分けることが多いです。

●きざみ食
普通食を小さく刻んだものです。
それほど飲み込みに問題がない人であれば、普通食を少し刻んで食べやすくする程度のこともありますが、より小さく刻む場合もあります。

きざみ食を作る時には、ただ刻んだだけではむせてしまうことがあります。食べる人の状態により、とろみをつけることが重要と言われます。

また、細かく刻むことで表面積が大きくなり、細菌がつきやすくなるので、衛生面を気をつけることも必要です。

●ソフト食・やわらか食(軟菜食)
舌でつぶせるくらいまで煮込んだりゆでたりして、やわらかく調理した食事です。

●ミキサー食
ミキサーにかけて飲み込みやすい液体状にした食事です。
食材の原型はなく、ドロドロの状態です。

●ゼリー食・ペースト食(嚥下食)
ミキサーにかけ、さらに飲み込みやすくするためにペースト状やゼリー状にしたものです。

●とろみ食
調理したものにとろみをつけることで、のどをゆっくり通過するので、ムセや誤嚥(ごえん)を防ぎます。

●流動食
消化しやすいことを重視した、スープや重湯など液体状の食事です。
流動食は、飲み込むことも困難である方の食形態です。誤嚥リスクが高くムセが出る可能性が高い人が対象となるのが一般的です。

介護食の主な分類は?

介護食としてどのような固さや形状に調理するかは、「日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類 2013」(いわゆる「学会分類」)を基準にすることが多いようです。

介護施設や病院での介護食、あるいは市販の介護食では、特にこの「学会分類」に準じていることが多いでしょう。

■学会分類2013早見表(抜粋)

学会分類コード 形態 主食の例
0j 均質で、付着性・凝集性・かたさに配慮したゼリー。離水が少なく、スライス状にすくうことが可能なもの。
0t 均質で、付着性・凝集性・かたさに配慮したとろみ水。(原則的には、中間のとろみあるいは濃いとろみのどちらかが適している)
1j 均質で、付着性、凝集性、かたさ、離水に配慮したゼリー・プリン・ムース状のもの。 おもゆゼリー、ミキサー粥のゼリー など
2-1 ピューレ・ペースト・ミキサー食など、均質でなめらかで、べたつかず、まとまりやすいもの。スプーンですくって食べることが可能なもの。 粒がなく、付着性の低いペースト状のおもゆや粥
2-2 ピューレ・ペースト・ミキサー食などで、べたつかず、まとまりやすいもので不均質なものも含む。スプーンですくって食べることが可能なもの。 やや不均質(粒がある)でもやわらかく、離水もなく付着性も低い粥類
3 形はあるが、押しつぶしが容易、食塊形成や移送が容易, 咽頭でばらけず嚥下しやすいように配慮されたもの。多量の離水がない。 離水に配慮した粥 など
4 かたさ・ばらけやすさ・貼りつきやすさなどのないもの。箸やスプーンで切れるやわらかさ。 軟飯・全粥 など

「ユニバーサルデザインフード」って何?

市販の介護食には、「ユニバーサルデザインフード」と書かれたマークがついているのを見かけることがあるでしょう。

ユニバーサルデザインフード(UDF)」は、日本介護食品協議会が定めた規格のことで、
・容易にかめる
・歯ぐきでつぶせる
・舌でつぶせる
・かまなくてよい
の4つの区分に別れています。

市販の介護食品や、施設などで使う介護食品にユニバーサルデザインフードのマークがついていたら、学会分類とマークを付き合わせて、固さや飲み込みやすさを想像したり、実感したりするとよいでしょう。

また、飲み込みが低下している人に対し、食品や飲み物に加え混ぜるだけで、とろみがつけられる商品があります。

とろみをつけることで、飲み物や食べ物が口の中でまとまりやすくなり、ゆっくりと喉に流れるため、誤嚥(ごえん)防止に役立ちます。

「ユニバーサルデザインフード」には、
・とろみ調整
・とろみ調整ゼリー状
のマークがついている商品があるので、チェックしてみてください。

農林水産省の指標「スマイルケア食」とは?

スマイルケア食とは、農林水産省が発表した介護食の指標で、2016年から始まりました。
これまで介護食品と呼ばれていた食品の範囲を改めて整理した、新たな枠組みのことです。

スマイルケア食には、以下の3つの識別マークがあります。
・健康維持上、栄養補給が必要な人向けの食品に「青」マーク
・かむことが難しい人向けの食品に「黄」マーク
・飲み込むことが難しい人向けの食品に「赤」マーク

見た目がよい料理や楽しい雰囲気の演出も大事

見た目や楽しい雰囲気も大切です

見た目や楽しい雰囲気も大切です

介護食の分類について、理解できたでしょうか?

これらの介護食を取り入れるときには、できれば咀嚼(そしゃく)や飲み込みの専門職(言語聴覚士・歯科医など)に評価をしてもらってから活用していくのがベストです。

少しむせたからといって、食形態をどんどんやわらかくしてしまうと、かえって食欲をなくすことがあります。
細かく刻んで見た目の悪い食事や、ドロドロの食事は、それだけで食欲減退につながることも。

特に、退院してすぐの高齢者は、病院では大事をとって食形態をかなりやわらかくしている場合が多く、その食事を継続することで、カロリーが足りず、エネルギーが沸いてこない、と言うこともあり得ます。

しっかりと口腔ケアをする、適合する義歯をつける、食べる前に口を動かす、そして何より食事の時間を楽しく思ってもらえるように工夫するなど、適切なケアをすることで、咀嚼力や飲み込む力が向上することも多いのです。

その日によって、その瞬間によって咀嚼力が変化することがあり、朝はうまく飲み込めなかったけれど、昼は食欲旺盛でしっかり食べられた、ということもあります。食材の好き嫌いが影響することもあります。
また、逆もあり、もっと食べる力があると思っていたのに、心配ごとがあった日や体調の悪い日はうまく飲み込めない、ということも。

介護職のみなさんは、その方の体調や気分をよく見極め、食事の前に話しかけて口を動かし、楽しい状態で食事ができるように心を配ってあげてください。

そして、食事介助をする場合には、口元をよく見て、しっかりかめているか、飲み込めているかをよく観察しながら、安全な介助に留意したいものです。

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