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情熱かいごびと

NPO法人Dカフェnet代表理事 竹内弘道さん 3 ~介護業界・注目の人

2019年1月12日

認知症のお母様の介護経験から、家族会の世話人、認知症カフェの開設と、東京都目黒区には欠かせない「情熱かいごびと」となった竹内弘道さん。悩みのつきない認知症の方との対話や付き合いのしかたなども教えていただきました。

○●○ プロフィール ○●○

prof竹内弘道(たけうち・ひろみち)さん

1944年生まれ。ふたり暮らしの母親が認知症になり、12年間自宅で介護、97歳の母親を見送る。介護の最中に出会った「目黒認知症家族会たけのこ」の世話人となる。また、東京都目黒区の自宅の2階を地域に開放し、月に2回、認知症カフェ「Dカフェ・ラミヨ」を開催。認知症専門医との勉強会など、多彩な内容で注目を集める。2014年7月からは2か所目のDカフェ、「Dカフェ・ニコス」をデイサービスの休館日利用として開催。今後もさまざまな認知症に関する活動を展開予定。

Dカフェnet公式ホームページ

*掲載内容は取材時(2014年)の情報となります。
 

「母は壊れてしまった」なんてことはない

Dカフェには、介護者だけでなく、医師・介護職・ケママネ・看護師などさまざまな人が参加。いろいろな視点で認知症が語られます。(Dカフェ・ラミヨ)

Dカフェには、介護者だけでなく、医師・介護職・ケママネ・看護師などさまざまな人が参加。いろいろな視点で認知症が語られます。(Dカフェ・ラミヨ)

――家族が認知症になると、本人以上に家族が苦しむ場合が多いですね。「母は違う人になってしまった」などと。

そうですね。「母が壊れていく」とか。でも、ちょっと考えればわかると思うんです。認知症は「病気」なんです。家族の病気を嘆くことはあると思いますけれど、人としてダメになったわけでも壊れたわけでもない。少しずつ進行する病気なのだから、「なんで」とか「どうして」などと嘆いているより、自分が腰を据えて、認知症の人と認知症という病気を受け止めるしかないわけです。

「母が壊れた」とか「こんな人の介護をするなんて思ってもみなかった」とか、「認知症の人が家にいるから自分は犠牲になっている」などと愚痴を言う人は、介護者の都合で認知症の方を見ていることになりますよね。

「パーソン センタード ケア」という言葉があります。当人尊重主義というのかな。当人を真ん中に置いて考えましょう、と。介護者は、当人の気持ちに寄り添って行動する気持ちになることが大切です。

――しかし、認知症の人から目を離すと、危険なこともたくさんありますね。当人の気持ちや行動に寄り添おうと思えば、自分の生活を犠牲にする部分も当然出てきます。

そうですね。そういう意味では、介護者は、自分の生活のシフトをちょっと変えていかないと。
会社をやめろとか、窓際を覚悟しろとか言うわけではありません。しかし、介護する側はおそらく50代、60代が多いでしょう。その世代なら、出世するかどうかの目鼻もついている。自分の仕事人生は「まあ、こんなものか」と思うのであれば、少しスピードダウンして、家族に寄り添う気持ちになってもいいのではないでしょうか。経済的な意味でも、地位の面でも、少し不自由になっても、みんなでがんばってやっていくことを実践してもいい。それがむしろ、人としてのささやかな幸せなのではないでしょうか。

――認知症の人の介護を受け止め、淡々と行えるかどうかは、認知症の方との関係性、家族歴などとも関係があるような気がします。長きにわたって、いたわり合えるような関係性を築いてきたのか……。

家族のあり方はいろいろですよね。認知症になった、すぐにいたわり合おう、というのは難しいのかもしれない。
しかし、認知症は80歳になれば、4人に1人は存在する病気です。自分の家族が認知症になったからといって、「ものすごい不幸が自分だけに訪れた」わけではないですよね(笑)。だれにでも訪れる可能性があることなのだ、と思っておいたほうがいいです。

ここ数十年、日本はあまりいい形でない「個人主義」が蔓延してしまった気がします。家族が全員で何かをしたり、家族を中心として親戚や友人たちが集うことを嫌ったんですよね。西欧の個人主義を真似たがるといいますか。部屋は個室を好みますしね。しかし、それも見直してもいいのではないか、と僕は思います。

マニュアルはきかない。その人らしさをおもしろがれるように

家族会のミニデイサービス。近所の公園へみんなで外出した時の1コマ。

家族会のミニデイサービス。近所の公園へみんなで外出した時の1コマ。

――また、認知症の方の親族は、本人が認知症であることを隠したがったりしますね。

そういう方もいますね。家の近くのデイサービスには入れたくないとか、あの人が行くデイサービスには行かせたくないとか言い出す。本人はぜんぜん気にしていないのに。
これも「パーソン センタード ケア」とは大きくはずれますね。

とにかく、家族はアンテナを張り巡らしながら、認知症の家族を大事にしていこうと思ってくれたらいいですね。そうすれば、いろんなことが発見できる。なにしろ、人生の大先輩ですから。教えていただくことも多いわけです。自分たち側からだけ考えていたり、愚痴ばっかり言っていたりでは、うまくいかないと思います。

ただ、マニュアルはききません。基本はあるにせよ、この人には通じても、あの人には通じない。同じ人だとしても、前回は通じたけれど、今回は通じないということがあります。
そういうことをおもしろがれるような介護者が理想ですね。
これは、家族でも、介護のプロの現場でも同じではないでしょうか。

次回は、Dカフェnetの今後の展望についてうかがいます。

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