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首相の新三本の矢。「介護離職ゼロ」政策に、介護職はガッカリ?

2015年10月12日

毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。今週は、安倍晋三首相が発表した「介護離職ゼロ」というニュースについて紹介します。

 

家族の介護のために、仕事を辞める人たち

jikenbo1安倍晋三首相は2015年9月24日、自民党総裁への再選が決まったことを受け、記者会見を実施。「アベノミクスは第2ステージへ移る」と宣言し、新たに「希望を生み出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」という“新3本の矢”を発表した。
安倍首相が立てた目標は、具体的に「GDP600兆円」「希望出生率1.8の実現」「介護離職ゼロ」「待機児童ゼロ」といった内容。このうち「介護離職ゼロ」に関して、介護関係者から失望の声が漏れている。

高齢者の増加に伴い、家族の介護のために離職する人が増えている。そのため、政府は、家族の介護を抱えている労働者が仕事と介護を両立できるよう育児・介護休業法や介護休業給付、紛争解決制度などを設け、サポートに努めている。(*1)しかし2014年に明治安田生命福祉研究所が行った「『仕事と介護の両立と介護離職』」に関する調査」(*2)では、

「転職者、介護専念者の5割強が、介護開始から1年以内に離職」
「女性の介護専念者の3割近くが、親が要介護認定を受けていない段階で離職」
「介護転職の厳しい現実 ― 平均年収が男性で4割、女性で5割ダウン」

といった、介護離職の現実が判明。介護をしながら働く人はおよそ290万人、介護のために仕事を辞める人は年間10万人と推計されている。

 

「施設を増やしても…」 介護現場の嘆きの声

jikenbo2こうした状況に対して今回首相が選んだ方策は、「特別養護老人ホーム(特養)の大幅な整備」という方法だった。特養の入所待機者は2013年度で全国に約52万人。首相は2020年代初めまでにこれを解消することを目標に掲げ、来年度予算から特養の整備費用を拡充する。「ハコ(特養)を増やす」ことで、介護離職ゼロを目指すという。

安倍首相が推進するアベノミクスの第2弾に「介護」が取り上げられたことは、本来介護関係者にとって朗報だったはずだ。しかし「介護離職ゼロ」の内容が報じられると、ツイッターには、

「現場で働いている介護士の待遇を改善し、働き手を確保する方が先」
「介護離職より、介護士の離職をゼロにする方が先では」

と、「介護士の待遇改善の話しじゃないのか」という失望の声が漏れている。また、

「介護士の労働環境を改善しないと、施設を増やしても働く人が居ない」
「箱だけ作っても、職員が足りなくなる状況が目に浮かぶ」
「今でさえ、介護士が少なくて現場は大変なのに、特養を増やしてどうするの?」

など、施設を整備しても職員が確保できないことを危惧する声も続出している。介護施設を建てたものの職員が集まらず、施設がオープンできないというケースが全国で頻発している。それだけに、首相肝いりの政策も介護関係者の目は極めて冷ややか。このままでは「介護離職ゼロ」の実現性は極めて乏しいと言わざるを得ない状況となっている。

●家族の介護離職防止策については、こちらのページでもご紹介しています


*1 仕事と介護の両立 ~介護離職を防ぐために~<厚生労働省>

*2 2014年「仕事と介護の両立と介護離職」に関する調査<明治安田生命福祉研究所>

 

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