2013年12月09日
毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。
今週は介護の世界の「オンナの戦い」について取り上げます。
Xさんは、仕事ではなくボランティアとして介護施設を回っている女性。いろいろな施設を見ているXさんは、1つの施設で長い間働いている人よりも、ある意味で介護の世界を広く見ているという言い方ができるが、そんな彼女は「女の戦いは恐ろしい」と感じているという。
というのも、Xさんによれば、介護施設で働いているスタッフから、「●●さんは私が押さえている」「××さんが最近△さんと仲がよくて気に食わない」などなど、まるで小中学生レベルのような話を聞かされることがしばしばあるんだとか。また、派閥のようなものが形成されているケースも多く、余計なことに気を遣わされることも多いそうだ。
これだけを取り上げると、「そんなことは大なり小なりどんな仕事にでもある」という疑問や不満をお持ちの方も多いかと思うが、興味深いのは、Xさん曰く「男性陣にはそうした傾向がない」ということ。
政治の世界に代表されるように、男性が派閥を作ることは珍しいことではなく、むしろ男性こそ派閥を作ることを好む傾向さえある気がする。しかし介護の現場に限っては、そうした例は当てはまらないようだ。
ここから先は、あくまでも憶測でしかないが、これは恐らく介護スタッフの男女比がもたらす現象であることは、想像に難くない。
厚生労働省のデータによれば、介護職員の男女比は男性の22.2％に対し女性が77.8％と、圧倒的に女性上位社会となっており、とりわけ訪問介護では女性が91.8％を占めている（2004年調査）。
こうした状況のなかで、男性陣は派閥を形成するだけの“勢力”を持ち得ず、逆に女性陣たちが派閥を作って、勢力争いを繰り広げるケースが少なくないのかもしれない。
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