2016年11月02日
介護の「カ」の字も知らずに、20代でなんとなく飛び込んだこの世界。介護福祉士の資格を取得する前の3年間はずっと無資格で、「本当に何も知りませんでした」という状況でした。そんなUさんが、資格のために勉強を始めてガラリと変わります。4回の転職を経るごとに介護への思いは深くなり、今では勉強会を主宰する計画も。なぜUさんは転職で変わっていったのでしょうか。4回に分けてお伝えしていきます。
＊U・Tさんの「私が転職した理由」…1回目、2回目、3回目、4回目（最終回）はこちら
●介護業界歴…20年
定時制の高校を卒業したのが21歳。最初は美容師になろうと思って、美容学校に入学したんです。でも、手荒れがひどくなって、実習もできず、挫折。それからは将来の仕事に夢が持てず、ひとり暮らしをしながら、非常勤で写真の現像所に勤めました。楽しいというほどでもないけれど、つまらないというほどでもない。そんなあいまいな気持ちで働いていたある日、業績不振で勤めていた営業所が閉鎖になってしまいました。やっぱり非常勤は不安定だと悟り、新聞の折り込みチラシで「正社員」と書いてあるところを探して応募。そこは、夕食食材の宅配をする会社でした。
さて、どうしようか。実家暮らしといっても、働かないわけにはいきません。通勤に時間がかかるのは大変だから、また新聞の折り込みチラシで自宅近くの就職先を探しました。すると、特別養護老人ホーム（特養）が介護職を募集していました。当時はまだ、介護保険制度が始まる4年ほど前。無資格でも歓迎してくれるというのです。それに、今より採用条件がゆるくて、お給料もよかった。家から近いし、お給料が魅力で、ボーナスも多い、というだけで、面接を受けに行きました。理事長に気に入ってもらって、それなりの倍率をくぐり抜け、正職員になりました。
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