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2019年02月13日

介護現場の仲間全員と事業所を作る管理者になりたい~転職体験Sさん4 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」



◆飲食店(社員)→デイサービス(パート→正社員/介護職)→デイサービス(正社員/管理者)

S・Uさん(女性・36歳)
●飲食店(勤務期間:4年/月収手取り約19万円/ボーナス約19万円×年2回)
●デイサービス(勤務期間:8年/月収手取り約23万円/管理者手当あり・ボーナス約25万円×年1回)


保有資格:ヘルパー2級(現・介護職員初任者研修)、介護福祉士
家族構成:夫、長男、次男

*S・Uさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目3回目、4回目(最終回)はこちら


【異動の成功と昇進の秘訣】介護についてきちんと考え成果をきちんと出す

企業合併で事業体が変わる前は、公平な人事が行われていたように思えず、上司との人間関係で悩みました。

けれど、事業体が新しくなってからは、ありがたいことに自分が思う以上のよい評価をしていただき、昇進することができました。
副主任、管理者への昇進は、会社側が決めてくれたことですが、最初の昇進のときは自分から出した異動願いもきっかけになっていたかと思います。

売り上げの上がらない、尊敬できない管理者の下で働くのは、とてももったいないと思ったのです。もっと別の場所で勉強させていただきたい、そのような気持ちを込めて異動願いを出しました。

だれかがいやだからとか、不満があるからではなく、「別の環境で勉強をさせていただきたい」という姿勢で自分の気持ちを伝えたから、願いがかなったのだろうと思います。


【スタッフの取りまとめ方】年齢が上のスタッフとどう連携するか

現場のスタッフに頼むときは「なぜやるのか」の意義もきちんと伝える

介護現場の管理者の一番のポイントは、「スタッフに意欲をもって働いてもらうこと」だと思っています。
スタッフに意欲があれば、先輩も後輩も協力しあいながら良い職場を作ることができます。
そして、利用者さんも明るく元気に過ごすことができます。

最初の事業所には、本部や自分の上司のご機嫌ばかりうかがうリーダーがいましたが、それでは現場とうまくいきません。
自分もとても嫌な思いをしたので、自分が管理者になったときには、本部や上司の顔色よりも、現場スタッフの納得のいく形を大事にし、みんなで話し合って模索し、実践するようにしています。
私からも、自分のやりたいことを話しますが、そのときは必ず、「それをやる意味」を同時に伝えています。

事業所をより良くするため、自分の態度で示したい

今のデイサービスに初めて行ったとき、まず感じたのは、「そっけないな」ということでした。
それで、受付に花を飾ることを考えました。テーブルには、最初に勤めたカフェで使用していた、とても心和むテーブルクロスを敷きました。
それだけで、事業所がとても温かい雰囲気になりました。
6000円のテーブルクロスは自腹で買いました。

なぜそんなことにこだわるのか、と聞くスタッフには、「エントランスの雰囲気はとても大事。第一印象をあたたかくすれば、利用者さんもご家族も安心できるから」と答えています。
そう説明してからは、スタッフも積極的に花を活け、水をやってくれるようになりました。

意義がわかれば、意欲がわくのです。
ただ「やってください」ではなく、「なぜやるのか」の意味付けをセットにしてスタッフに伝えるようにしています。

現場のスタッフの話をよく聞くのも管理者の仕事

現場のスタッフは、私よりもキャリアが長く、年上の方もいます。
そういう方は、きっと私が上司になっておもしろくない部分もあるでしょう。
これまでご自身流にやってきた介護が、私によって崩されると感じる人もいると思います。
そんな方々の不満はそのままにはしません。

送迎が終わって事務処理をしているときに、何かスタッフが話しかけてくるときは、たいてい悩みや不満があるときです。
そういうときは、しっかりと受け止めます。

最初はずっと、こちらの意見をさしはさまず、とにかく相手の言葉を聞きます。
話しているうちに、何に不満を持っているのか、どうしてほしいのかご自身で気づいて、私が何も言わなくても、自ら答えを見出して、解決に向かっていくことも多いです。
話が終わるまで、となると何時になるかわからない、という時もありますが、上司はとことん、部下の悩みや不満に向き合うべきだと思っているので、腹を据えて聞くようにしています。

「こうしてください」ではなく「どうしましょう?」と聞く

命令口調で「こうしなさい、ああしなさい」と言えば、スタッフは反発します。
そうでなく、「こうしたいのだけれど、どうしたらいいでしょうか?」と相手に問いかけると、主体的に考えてくれ、実行してくれます。
人はだれでも、自分で決めたことで動きたいものです。
意欲を引き出すためには、スタッフ自らが課題解決をしていく環境が大事だと思っています。

急ぎすぎずじっくりと取り組む

自分が管理者になったからといって、意気込んであれこれ早く進めすぎることはやめようと、心に誓っています。
これまで働いていた皆さんが作ってきた事業所に私が異動してきて、参加しているのです。

これまで培ってきたことを大切にしながら、もっといい方向に転換していくためには、時間を十分にかけて転換していくべきだと思っています。
焦って進めようとすると、スタッフの気持ちをくむことができなくなります。
現場は、スタッフが作っていくものなので、「急がずじっくり」をモットーにしています。


【介護に向かう姿勢】本当の意味での「自立支援」とは

介護業界で仕事をしていると、利用者さんを知らず知らずのうちに「統制しよう」と思ってしまう人は多いと思います。
言い方を変えれば、「してあげているのだからありがたく思って」ということかもしれません。
それは違う、と私はスタッフにすぐに伝えます。

介護は、一人一人の方の考え方、生き方をサポートする仕事です。
自分が上にたって統制するのではありません。
自立支援とは、自信を取りもどし、意欲を引き出すこと。ご自身で考え、行動することです。

「レクリエーションの体操をしない利用者さんがいる」と立腹するスタッフがいますが、「しない」と決めることも、自立です。私たちはそれを支援するのが仕事なのです。

私自身も、うまくできないことがありますが、自分のことも律しながら、スタッフに伝えていきたいと思います。


【今後の展望】利用者さんが生活者として生きてくことを望む

デイサービスを、地域の方々が気軽に来られる場所に

デイサービスが発展していくためには、地域に根差し、地域の人に愛されていかなくては、と思っています。
まずは、存在を知ってもらうために、地域に開かれたイベントを開催してみなさんに来てもらったり、居宅介護支援事業所のケアマネジャーさんにも遊びに来てもらえたりするデイサービスにしたいと考えています。
スタッフのみんなとも話し合って、何をしようかと考えているところです。

利用者さんがお金を稼ぐことができないか

もうひとつ、考えていることは、「利用者さんが有償ボランティアでお金を手にすることができないか」ということです。
事業所のある自治体では、介護予防の一環で、そのような活動の可能性もあるようなのです。
どのような形をとればいいのか、今調べているところです。

まずは、私たちの事業体が運営する別の事業所に掃除に行くなど、ウォーミングアップとして、「お仕事」に取り組んでいただこうかと思っています。
ただ、つまらないお仕事ではしかたがないので、やりがいのある仕事にしていかなければと思っています。

まだまだ、やりたいことがたくさんあります。
介護業界で管理者になれてよかった。
介護の仕事を通して、自分はみなさんに楽しんでもらい、自分も仕事を充実させてやりがいを持って生きてきたいと思っています。

<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

*S・Uさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目3回目、4回目(最終回)はこちら


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