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2024年04月05日

ケアマネジャー(介護支援専門員)とは?仕事内容・給料・資格を紹介

ケアマネジャーは、利用者さんが適切な介護サービスを受けられるようにケアプランをつくる、介護支援の専門職です。
この記事では、具体的な仕事内容・気になる給料事情に加えて、ケアマネジャーになるために必要な資格や、介護職から転職するメリットもご紹介します!

ケアマネジャーとは?

ケアマネジャー(介護支援専門員)とは、介護の必要な方が適切なサービスを受けられるようにサポートする、介護支援の専門職です。

利用者さんと施設・関係機関をつなぎ、サービスを調整するなど、介護保険の専門知識を活かしてケアマネジメントを行います。

そのため、ケアマネジャーとして働くには「介護支援専門員」の資格が必要です。

なお、「ケアマネージャー」と表記されることもありますが、英語のmanager(マネジャー)が語源になっていることから、「ケアマネジャー」の表記が一般的です。
介護現場では略称として「ケアマネ」と呼ばれることもあります。

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ケアマネジャーの主な仕事内容

ケアマネジャーの仕事内容

ケアマネジャーの主な仕事内容は、利用者さんやその家族の相談を受け、一連のケアマネジメントを行うことです。

具体的には以下の仕事を担当します。

・ケアプランの作成
・利用者さんと事業者の調整
・給付管理
・要介護認定の更新

ただし、業務内容や働き方は勤務先によって異なります。

居宅介護支援事業所で働く「居宅ケアマネ」と、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などで働く「施設ケアマネ」の仕事の違いについては、以下の記事をご覧ください。  

≪居宅ケアマネと施設ケアマネの違い≫

ケアプランの作成

ケアプランとは、利用者さんが必要とする介護サービスを受けられるよう、目標やサービス内容を設定した計画書のこと。

要支援・要介護認定を受けた方が介護サービスを利用するために必要不可欠な書類です。

ケアプランは利用者さんやご家族が作成することもできますが、多くの場合は専門家であるケアマネジャーが作成します。

ケアプランの作成・管理は、主に以下4段階の流れで進めます。

ケアプラン作成・管理の流れ

【1】相談受理・面談(インテーク)
まず利用者さんとの面談を行い、困りごとやその背景を確認します。

【2】課題分析・評価(アセスメント)
次に、利用者さんの状態や課題、ご本人と家族が持っている潜在的な能力などを見極めていきます。

【3】ケアプランの作成
そして、インテークとアセスメントを踏まえたケアプラン(介護サービス計画書)を作成。達成可能な目標を定め、そのために必要な介護サービスや社会資源に結び付けます。

【4】実行・評価(モニタリング)
サービス事業者等も同席の上で、サービス担当者会議を通して目標や課題・注意点などを確認し、プラン内容の実行に移ります。
ケアマネジャーは目標の達成状況を定期的に評価(モニタリング)し、プラン内容が適切か、新たな課題が発生していないかなどを確認します。

これら一連の業務を繰り返してケアプランを作成・管理することが、ケアマネジャーの中心的な業務になります。

利用者さんと事業者の調整

サービス計画は一度立てたら終わりというわけではありません。

利用者さんの心身の状態や家族の体調不良など、状況の変化に合わせた修正が必要になります。

相談内容やモニタリングを通して利用者さんの変化を見極め、事業所と情報共有し、サービス内容を調整することもケアマネジャーの重要な役割です。

給付管理

介護サービスにかかる利用料は、利用者さんの自己負担+介護保険から支払われる「介護給付費」で賄われます。

介護給付費の管理(給付管理)も、基本的にケアマネジャーが担う業務です。

給付管理の大まかな流れは、以下の通りです。

【1】利用者さん個々に介護サービスの利用計画を作成(一カ月単位)
【2】事業者が予定通りにサービスを提供したか実績を確認
【3】「給付管理票」を作成して国民健康保険団体連合会に送付

「給付管理票」とは、国民健康保険団体連合会(国保連)に介護給付費を請求するための書類です。国保連は、この給付管理票と各サービス事業者が提出する請求書を突き合せ、事業者に報酬を支払います。

つまり、ケアマネジャーは事業者の請求ミスを防ぐチェック機能の役割を果たしているのです。

要介護認定の更新

要介護認定に関する業務も、ケアマネジャーが行います。

要介護認定は期間が定められており、介護サービスの利用を継続するには市町村の窓口などで更新の手続きが必要です。

認定更新の業務はケアマネジャーとして必須ではないものの、本人や家族が申請書類の作成を行うことが難しい場合、ケアマネジャーが代行することがあります。

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ケアマネジャーの給料

ケアマネジャーの給料

介護保険制度において大きな役割を担うケアマネジャー。その給料事情が気になるところです。

厚生労働省が発表した調査結果によると、ケアマネジャーの平均月給は361,770円(常勤・介護職員処遇改善支援補助金取得事業所の場合)。
前年より13,740円アップしています。

介護職と同様ケアマネジャーも人手不足のため、給与などの待遇面が改善されてきているのです。

  平均月給(常勤)
2022年 361,770円
2021年 348,030円

出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」

また、介護職と比べると、ケアマネジャーの平均月給は44,230円高く、生活相談員や事務職員など、介護業界で働くほかの職種と比較しても、ケアマネジャーのほうが高いことがわかります。

職種 平均月給(常勤)
ケアマネジャー 361,770円
介護職・ヘルパー 317,540円
生活相談員・支援相談員 342,330円
事務職員 307,960円

出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」

ケアマネジャーとして経験を積み、上位資格である主任ケアマネジャーの資格を取得すれば、さらなる給与アップも目指せます。

これらのことから、ケアマネジャーは介護業界のなかでも給料水準が比較的高い職種だと言えるでしょう。

≪ケアマネの給料…さらに詳しくはこちら!≫

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ケアマネジャーになるには

ケアマネジャーになるには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格したのち、実務研修を受け、各都道府県の介護支援専門員名簿に登録する必要があります。

ここでは、介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格や日程、試験内容などを紹介します。

≪試験についてはこちらの記事もおすすめ≫

受験資格

【A】【B】いずれかの業務に、通算5年以上かつ900日以上従事していることが必要です。

【A】国家資格等(以下)に基づく業務
医師、歯科医師、薬剤師、  保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師、柔道整復師、栄養士、精神保健福祉士

【B】相談援助業務(以下)
生活相談員(特定施設入居者生活介護/地域密着型特定施設入居者生活介護/地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護/介護老人福祉施設/介護予防特定施設入居者生活介護)、支援相談員(介護老人保健施設)、相談専門支援員(計画相談支援/障害児相談支援)、主任相談支援員(生活困窮者自立相談支援事業)

試験申し込み時点で上記の業務に従事している場合は、勤務地のある都道府県で受験をします。
従事していなければ、住所地のある都道府県で受験することになります。

手続き・日程

申込期間 都道府県により異なる
試験日(予定) 2024年10月13日(日)
合格発表日(予定) 2024年11月25日(月)

試験日と合格発表日は全国共通ですが、その他の申し込み期間・方法や受験料は各都道府県により異なります。

間違えてしまうと受験できなく恐れがあるため、注意が必要です。

試験内容

出題方法 5肢複択式
解答方法 マークシート
試験時間 120分
出題数 介護支援分野25問、保健医療福祉サービス分野35問(計60問)

合格基準は各分野で70%以上の正答率ですが、試験の難易度によって調整されます。

合格率

開催年 合格率
2019年(第22回) 19.5%
2020年(第23回) 17.7%
2021年(第24回) 23.3%
2022年(第25回) 19.0%
2023年(第26回) 21.0%

出典:厚生労働省「第26回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」

ケアマネジャー試験の合格率は、過去5年間で平均20.1% です。

介護分野で唯一の国家資格である介護福祉士の合格率が70%前後であることから、ケアマネジャーは難易度が高い試験であると言えます。

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ケアマネジャーとして働くメリット

ケアマネジャーのメリット

ケアマネジャーは、試験の合格率・約20%と難易度の高い資格ですが、取得によって得られるプラス面が多いです。

・収入アップの可能性が高い
・幅広い業務を担当できる
・勤務時間に融通が利く
・体力的な負担が軽くなる
・転職の選択肢が増える

ここでは、ケアマネジャーとして働くメリットを紹介します。

収入アップの可能性が高い

厚生労働省の調査によると、2022年の介護職員の平均月給が317,540円だったのに対し、ケアマネジャーの平均月給は361,770円。
介護職より44,230円高いことがわかります。

また、保有資格別に見ると「介護支援専門員」資格を持つ人は、無資格の人より10万円以上平均給与が高くなっています。

今すぐケアマネジャーに転職しなくとも、「介護支援専門員」資格を持っていることで資格手当を受けられる事業所もあり、収入アップにつながる資格だと言えます。

幅広い業務を担当できる 

ケアマネジャーの資格を取得すると、ケアプランの作成や要介護認定の更新手続きなども担当できるようになり業務の幅が広がります。

介護の仕事に関する経験だけでなく、介護保険制度の知識も深まるため、キャリアアップにもつながるでしょう。

勤務時間に融通が利く

ケアマネジャーは介護職と兼任でなければ、基本的に夜勤がありません

事業所によっては土・日・祝日出勤がある場合もありますが、おおむね勤務スケジュールは自分で調整が可能です。

予定に合わせて半日出勤の日を作るなど、ワークライフバランスを取りやすいのがケアマネジャーの仕事の特徴でもあります。

体力的な負担が軽くなる

実際に利用者さんにケアを行う介護職と違い、身体的な負担が少ないのもケアマネジャーの仕事の特徴です。

デスクワークや相談業務を主とするケアマネジャーは、基本的には利用者さんの直接的な介助は行いません。介護職・ヘルパーの職業病といわれる腰痛を発症するリスクも少なくなります。

ただし、事業所によっては介護職と兼任でケアマネジャーの仕事をするところもあります。

そういった施設の場合、肉体的負担はゼロではありません。体力的な不安がありケアマネジャーを希望している場合は、事前に就職希望先に相談をしましょう。

転職の選択肢が増える

ケアマネジャーになることで、転職する際の選択肢も増えます

居宅介護支援事業所、介護保険施設以外にも、グループホームや有料老人ホーム、地域包括支援センターなど、さまざまな職場で活躍することができます。

さらに経験を積み主任ケアマネジャーを取得すれば、法人を設立して独立し、居宅介護支援事業所を運営することもできます。

ケアプランを作成するといった業務は同じでも、色々な職場で違った立場からケアマネジメントを行えるのが魅力です。

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ケアマネジャーのやりがい

ケアマネジャーは現場の介護職と違ってデスクワークが増えますが、利用者さんや家族が向かうべき方向性について一緒に話し合い、相談相手として大きな信頼を寄せられる仕事です。

ケアプランを作るだけでなく、利用者さんを支えるチームの中心的な役割を担います。

大きなやりがいが得られるとともに、施設や事業所の中でもケアマネジャーへの転職は大きなステップアップになります。

給料面も含め、介護業界で長く働くうえで、ケアマネジャーという仕事は魅力的な選択肢のひとつだと言えるでしょう。

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ケアマネジャーは大変?先輩の転職体験談

「ケアマネジャーは大変」という噂を聞くことがありますが、実際はどうなのでしょうか。

ここでは、ケアマネジャーに転職した元介護職・Oさんの体験談を紹介します。

Q.ケアマネジャーは大変?
A.
1年目はわからないことばかりで大変でした。ケアプランもサービス利用票も作成したことがなく、質問の仕方もわかりません。
しかし、先輩のケアマネジャーはみんな優しく、困っているとさりげなく手を差し伸べてくれました。夢中で1年を過ごすとケアマネジャーとしての動き方もわかり、後輩の指導もできるようになりました。

Q.ケアマネジャーのやりがいは?
A.
自分の考えたケアプランが、理想とする介護のスタイルに近づいているのを実感できることです。
利用者さん一人ひとりと向き合い、自立や幸せな生活のためにどのようなサービスをどう組み合わせるか。うまくフィットしなければ計画を変更し、別の方法で支援できることも、ケアマネジャーの仕事の醍醐味です。

Q.ケアマネジャー転職のポイントは?
A.
ケアマネジャーは介護保険制度について熟知していないと仕事になりません。制度は3年ごとに改正されますが、正しい知識の更新はケアマネジャーにとってマストです。
そのため、研修体制が整った法人に転職すると、働く上で有利だと思います。

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まとめ

ケアマネジャーは、身につけた専門知識を活かして利用者さんやその家族に寄り添う、やりがいの大きい仕事です。

ケアプランひとつで利用者さんの生活は大きく変わります。利用者さんの人生をよりよいものにするため、伴走する役割を担っているのがケアマネジャーです。

介護現場で欠かせない多職種連携の要として、ますますその重要性は高まっていくでしょう。

介護職・ヘルパーからのステップアップを目指すなら、資格・スキルを活かして活躍できるケアマネジャーを目指すのがおすすめです。

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