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2020年05月27日

私が介護の未来を作りたい!私の仕事と学びと投資~転職体験Tさん3 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」

介護業界でがんばる人たちの転職体験をお届けするこのコーナー。
有料老人ホームを辞めてから小規模デイサービスへ転職したT・Kさんの体験談を、全4回の連載で掲載します。
第3回では、待遇の良かった有料老人ホームを辞め、理想の介護を見つけるために4つのパート勤務を掛け持ちし始めたTさんの働き方をお伝えします。



◆有料老人ホーム(正職員)→有料老人ホーム、訪問介護事業所、小規模デイサービス、経営コンサルティング会社(パート)→小規模デイサービス(正職員)

T・Kさん(女性・26歳)
介護業界での経歴詳細
●有料老人ホーム(正職員)(勤務期間:2年2か月/月収約30万円+ボーナス1か月程度)
●有料老人ホーム、訪問介護事業所、小規模デイサービス、経営コンサルティング会社(すべてパート)(勤務期間:1年3か月/時給1,050円~1,500円)
●小規模デイサービス(勤務期間:6か月/月収約30万円)


保有資格:介護福祉士
家族構成:本人のみ(デイサービス施設の2階に居候)

*T・Kさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目(前回)はこちら


【転職後の働き方】辞めた会社も含めて4つのパート勤務を掛け持ち

4つの会社でパート勤務を掛け持ち

ビジネススクールで学び、「介護業界で『生み出す仕事』をやっていこう!」と強く思ったことから、私は新卒で正社員の介護職として就職した有料老人ホームを、3年目の夏に辞める決心をしました。
裕福で超高齢な利用者さんを相手にするよりも、もっと痛切に誰かの支援が必要な人の課題を解決する仕事がしたいと思ったのです。

ただ、次の転職先を決めてから辞めたわけではありませんでした。
何をしたら理想の「生み出す介護」ができるのか、それを模索するところから始める転職でした。
いきなり仕事を辞めたら生活ができないので、模索中も介護に関連する仕事はし続けました。

まず、辞めた会社で週1回、パートとして働かせてもらいました。
人手も足りなかったですし、辞めて申し訳ないという気持ちもありました。

また、介護業界の勉強会で講演を聞いていた介護経営コンサルティングの会社でも、週3回働かせてもらいました。
ここでは、働きながら介護経営のノウハウを学びたいと思ったのです。

ALSの方のヘルパーとして、生きる姿勢や社会性の支援を学ぶ

また、縁あって、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の方の訪問ヘルパーの仕事も週1回することになりました。
利用者さんは、身体はまったく動かず、看護・介護が昼夜を問わず必要な方でした。

けれど、とても前向きですばらしい方。
外出はできず、お声も出ないのですが、社会の役に立ちたいという気持ちが強く、「自分の身体を実験にして研究に貢献したい」と考えて、研究組織に協力していました。
声のかわりに文字盤を使うので、介護者は文字盤を使いこなす技術が必要です。
まずはその知識をつけ、知識を超えてコミュニケーションし合おうと考えました。
もちろん、その方も私の考えを歓迎して受け入れてくれ、コミュニケーションを取りながらご本人の社会性を支援させてもらいました


【転職までの働き方】正職員ではなく、パートとして入職

就労支援する小規模デイサービスで見つけた理想

そして、現在働いている小規模デイサービスでも週2回、働き始めました。
きっかけは、理事長の講演を聴いたことでした。

ここは、認知症の方の専門のデイサービスですが、ご本人の意向に合わせて就労を支援するところに特徴があります。
そもそも、利用者さんに「デイサービスで何をしたいですか?」と聞いたところ、「働きたい」という希望を持つ方が多かったのがきっかけだそうです。
そこで、理事長は近隣の企業に働きかけ、また自治体とも力を合わせ、有償ボランティアの形で就労をするデイサービスを作り上げました。
これこそ、「生み出す介護」だと思い、ぜひここで学びたい、働きたい!と思いました。

まずはパートとして事業所の方針を理解することに

でも、いきなり週5日で働く自信はありませんでした。
会社のやり方に自分の思いを重ねて行けるだろうか、介護職としての学びは多いだろうか、などを実際に働いて確かめてみてから、根を下ろしたほうがいいように思いました。
また、介護経営コンサルティング会社で働くことからも、障害のある方のヘルパーとして伴走することからも、学ばせてもらえることはたくさんあると感じたので、仕事をひとつに決めずに複数並行させながら学び、将来を決めていこうと思ったのです。

職場の魅力を知ってから、正職員として転職

結局は、今の職場であるデイサービスの魅力を深く感じ、1年4カ月たったところで他の仕事を辞めて、正社員として働くことになりました。

転職先を本格的に決める前に、パートとして働いてみて、自分に合う職場かどうか試せる期間があったことは、非常によかったと思っています。
後から上司に聞くと、雇う側にとっても職員をよく知る期間としてちょうど良かった、とのこと。双方が納得した転職になりました。


【転職前後の収入】パート掛け持ち時代の収入は?

パート勤務で収入は大幅減

新卒で入社した会社は大手企業だったので、待遇は比較的恵まれていて、給料も良かったし月3万円の社員寮に入っていたので生活費も節約できました。

しかし、パートで働くとなると、収入は大きく減少します。
時給は、以前いた有料老人ホームと訪問ヘルパーが1,500円、介護経営コンサルティング会社が1,200円、デイサービスが1,050円。
社会保険料などはコンサルティング会社に負担していただいていましたが、なかなか大変でした。

生活費削減のために…

特に、有料老人ホームを辞めた後は、社員寮を出ることになったので、家賃の支払いが大変でした。
そこで、友人と一緒にアパートの部屋を借りてルームシェアし、家賃を節約。

そして、デイサービスで働き始めたころ、建物のオーナーの方に事情を話すと、「この建物に1つ部屋が余っているから、居候していいよ」と願ってもない申し出。本当にうれしくなりました。

以来、正社員になった今も、居候をさせてもらっています。
もちろん、心ばかりの生活費をお渡ししていますが、家賃はゼロ。時々夜ご飯もごちそうになっています。
朝食は食べないし、昼は利用者さんとお弁当。
本当にお金がかかりません。
自分が困っていることを正直に話すと、誰かが助けてくれるんだな、と本当にありがたく思います。


【現在の仕事について】待遇と仕事内容は?

転職後はリーダーとして入職。月収は…

以前の職場(有料老人ホーム)が比較的給料がよかったので、できれば転職後もその水準をある程度維持したいという思いがありました。
そもそも、介護職の給料は安すぎると思うんです。

もちろん「作業」としてしか仕事をしないのなら安くて当然ですが、転職先のデイサービスでは、利用者さんに対してよりよい仕事環境や生活環境を作り、幸福感ややりがいも支援していくメンバーとして働くことになります。
相応の収入を確保したいと、かけあいました。

すると、理事長も理解してくれ、他の職員とは異なる給与体系を考えてくれました。
月給は30万円、もちろん健康保険や厚生年金も備えてくれます。

スタッフ管理と利用者さんの就労の管理も

そのかわり、デイサービスのメンバーという仕事にとどまらず、送迎ドライバーも含めて10名近くいる常勤・非常勤のスタッフのシフトづくりや給与計算、備品管理なども行うことになりました。

それに、このデイは利用者さんが就労しますので、その出欠管理や仕事の割り振り、就労する企業への連絡、いただく謝礼の計算や配布なども私の仕事となります。

ケアマネジャーや管理者は別にいますが、とにかく職員や利用者さんをまとめる仕事はすべて担うことになりました。


【施設外の仕事】介護業界で注目される施設のスタッフとして

私の仕事はこれだけではありません。
理事長は、業界からも、自治体や厚生労働省などからも注目される方です。
講演依頼は多いですし、認知症の方の就労という事業についての研究協力を求められることもあります。
そうした仕事の中で、私でもできそうなことを任せてもらっています。

利用者さんと一緒に講演に出かけ、デイの説明をスタッフがして、実際に就労する方として利用者さんが話す、という講演もありますので、そうした場合には私が担当することを増やしていく方針です。
また、テーマを決めたワークセッション型の講演で、ファシリテーターをやってほしい、という依頼を受けることもあります。
研究協力では、データを提出するなどの実務を行い、謝礼をいただくこともあります。

講演があれば1日3万円、研究協力では全体で10万円など、臨時の収入をいただけることに感謝していますし、こういう機会をもらい、講演や研究協力を通して学べることもまた、嬉しいことだと感じています。


【未来への投資】自分で介護の未来を生み出していくための投資

とにかく、居候生活をしているとお金がかからず、毎月確実に貯金は増えていきます。
それは、将来、自分が事業を始めるときに必要なものとして貯めておくということもありますが、それだけでなく、自己投資にも使っていきたいと思っています。

研修を受けたり、勉強会に出たりするための参加料にあてたり。
今は、起業家としての企画力を問うコンテストに企画案を提出したりしています。
エントリーするだけで10万円必要なのですが、その覚悟を持って、しっかりと提案する。
そんな自己投資にお金を回すためにも、節約をしています。

自分の未来と介護の未来を「生み出していく」ためのお金は惜しみたくないと思っています。


<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

最終回の次回は、現在の「就労支援」小規模デイサービスでの具体的な仕事内容と、今後の抱負を語っていただきます。
次回「「認知症でも働ける」を当たり前の世界にしたい 私の挑戦~転職体験Tさん4」は、6月3日に公開予定です。

*T・Kさんの「転職 成功・失敗 体験談」…1回目2回目(前回)はこちら


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