履歴書には、学歴や職歴は、学問や職業を積んだ順番に書けばよいとされます。
けれど、仕事を始めてから学校に通い直した場合はどうなるのでしょうか?
仕事を辞めて学校へ。学歴と職歴が混ざっている時の履歴書の書き方は?
介護士の人の中には、さまざまな学歴、職歴を経て現在に至っている人がいます。
いったん別の業種で働いた後、退職して介護業界へ。
何度か介護業界で転職した後、新たな仕事先を求めて求職。
あるいは、「資格や勉強が必要」と一念発起し、一度仕事を辞めてから、介護の専門学校に通ってから新たに介護業界へ、という人もいます。
学校に通った履歴が全部終わってから職歴に進むなら書き方は簡単なのですが、一度社会人として働いてから学校に行った場合、そこからまた就職して転職した場合……。
学歴と職歴を分けて書くのか、時系列で職歴と学歴を混ぜて書いたらいいのか、悩みますよね。
学歴と学歴欄に、職歴は職歴欄に、分けて書く
学校卒業後に社会人として働き、仕事を辞めてから学校に通った場合にも、履歴書には、学歴は学歴、職歴は職歴で分けて書きましょう。
時系列にすると、場合によってはとても煩雑で、何を言いたいのかもわからなくなることがあるからです。
学歴と職歴の書き方例
学歴と職歴が混ざっている場合の履歴書の書き方を見てみましょう。
「高校卒業→大学卒業→就職(正社員)→退職→専門学校卒業」という経歴の場合の書き方は、以下のようになります。
<学歴>
2010年3月 〇〇高等学校 卒業
2010年4月 △△大学△△学部△△専攻 入学
2014年3月 △△大学△△学部△△専攻 卒業
2018年4月 ▲▲介護福祉専門学校介護福祉科コース 入学
2020年3月 ▲▲介護福祉専門学校介護福祉科コース 卒業
大学卒業から専門学校入学まで4年のブランクがありますが、それはそのあとに続く職歴を見ればわかります。
<職歴>
2014年4月 株式会社□□フーズ入社 経理部経理課配属
2018年3月 一身上の都合により退職
そして、志望動機のところに、
「なぜ退職して専門学校に行ったのか、学校に行って何を学び、学んだことを仕事にどう生かしたいのか」を書くと良いでしょう。
あるいは、「一身上の都合により退職」と書かずに、
2018年3月 介護業界へ進む勉強をするため、退職
などと退社の理由を具体的にここに書いてもよいでしょう。
仕事を辞めて学校に入学した時の「志望動機」例文!
志望動機に書く内容は、たとえば以下のようなものです。
<志望動機>例
高校卒業後、飲食業界に就職し、系列の店舗の店長となり、全84店舗のうち2位の売上を記録しました。しかし、売上重視の仕事より、お客様に真の満足を提供したいと考えたとき、それは飲食業界ではなく、介護業界なのではないか、と考えるようになりました。これまで介護について何も知らなかったので、一から勉強して基礎を固めたいと考え、思い切って退職し、専門学校に通い、介護業界への転職を目指しました。未熟ではありますが、利用者様の心にしっかり伴走する介護士でありたいと考えています。
前職を退職してまで専門学校を目指した理由を、志望動機にわかりやすく書きましょう。
職業訓練も履歴書に記入できる
ハローワークなどで開催している職業訓練。勤務中の給料よりは安いですが、訓練中も報酬をもらえることもあります。
その職業訓練も履歴書に書くことができます。
なお、職業訓練校に関しては、正式名称(埼玉県立中央・城西職業能力開発センター大宮校など)ではなく、「職業訓練校」「職業能力開発センター」などの記載でも構いません。
履歴書の経歴に職業訓練を受講したという内容を記入する場合は、必ず志望動機の欄にも職業訓練に関する内容を入れましょう。
どんなスキルを身につけ、それを仕事にどう活かすことができるのか、アピールします。
専門学校とその前の学歴、どちらが最終学歴?
ところで、仕事を始めてから介護の専門学校に行った場合、その前の学歴と専門学校、どちらが最終学歴になるのでしょうか。
たとえば、前述の学歴の場合、時系列で言うと、専門学校が「最終に通った学校」になります。
2010年3月 〇〇高等学校卒業
2014年3月 △△大学△△学部△△専攻 卒業
2020年3月 ▲▲介護福祉専門学校 介護福祉科コース 卒業
しかし、この場合、
最終学歴は大学になります。
最終学歴とは、時間的な最終ではなく
、卒業した学校(中学・高校・専門学校・大学・大学院)の中で最も高い学歴のことを指します。
キャリアチェンジのために学校に通い直すことはアピールになる
介護士として転職したい人の中には、異業種からも同業からも、何度かの退職を経ての応募になる人がいます。
転職を重ねたり、仕事を辞めて介護の学校に通ったりすることを、うしろめたく思う人もいるでしょう。
しかし、真摯に仕事に取り組もうとしている人なら、堂々としていてよいのです。
人手不足であることもバックグラウンドにありますが、それよりも介護士に求められる資質として経験によって得られるスキルや人間性を重視する傾向が強くあります。
利用者さんに真摯に向き合うために、どんなことが必要か、常に考えている人は尊重されます。
学校に通って介護の技術やマインドを学ぼうとする人は、当然ながら好印象です。
学んだことを仕事場で生かしたい、と抱負を語り、採用されたらしっかりと学びを現場で生かしていきましょう。
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