履歴書は、応募先の会社へ自分をアピールする大切なツールです。
内容を精査して丁寧に書いていると思いますが、中には人事があきれてしまう“ダメ履歴書”もあります。最低限のルールが守られていない、社会人としてのマナーやモラルが疑われる……そんな『ダメ履歴書』の特徴をご紹介します!
履歴書は文章で自分をアピールする書類ですので、その文章が読みづらいと減点対象になってしまいます。年号の表記がバラバラ、修正した跡がある、文字が小さいと、忙しい人事担当者はパッと見た時点で落としてしまう可能性があります。
●年号が統一されていない
年号は西暦・和暦のどちらでもOKですので、使いやすいもので記入してください。ただし、履歴書全体で必ず年号は統一するようにしましょう。
たとえば、生年月日欄は「平成○○年○月○○日」なのに、学歴欄には「20××年×月××日」と書き方が統一されていないと、人事担当者が履歴書を読むときに時系列が伝わりづらくなってしまいます。また「元号→西暦」と変換する手間が発生し、「相手のことが考えられない人」と判断され、マイナス評価になってしまいます。
和暦の場合は、元号を「R」「H」などと省略せず、「令和」「平成」と正式な表記で記載するようにしましょう。また、元号自体を記入せず「20」と書くのも西暦なのか和暦なのか分からないので注意が必要です。
●修正テープで修正している
手書きで履歴書を作成していると、誤字脱字など書き間違いをしてしまう場合もあります。その際に、修正テープなどで修正するのはNG!
履歴書は、企業に提出する正式な書類のようなもの。内容が伝わればいいというものではありません。
正式な書類としての信憑性が疑われてしまうことになり、悪い印象を持たれてしまう可能性もあります。
では、間違えてしまった場合はどうすればいいのでしょうか?
答えは簡単で、最初から書き直すことです。1カ所だけ修正したい場合も、書き直すようにしてください。
書き直す時間がないなどの場合は、修正したい部分に定規を使って二重線を引き、その上に訂正印を押します。その上で余白に正しい情報を記入してください。
●文字が小さすぎる・大きすぎる
履歴書に記入する文字の大きさに決まりはありませんが、全体のバランスを考えることが重要。小さすぎたり、大きすぎたりすると、読みづらく印象は良くありません。
文字は、全体的に少し大きめで書くことを意識するようにしてください。
小さい文字で記入欄に詰め込みすぎると、読みづらさが増してしまい、せっかく良いアピールをしていても伝わらなくなってしまいます。
また、項目により文字の大きさを変えるのもNG!
志望動機や自己PRなど文字数が多くなり小さくなってしまいがちですので、内容を整理して記入するようにしてください。
パソコンで作成する場合は、10.5〜11ポイントを目安にすると読みやすくなります。
「会社名を間違える」「志望動機が短い」「空欄が多い」など、履歴書の書き方に不備があると、担当者の読む気が低下してしまい、あなたの熱意が伝わらないかもしれません。応募先の企業で働きたいという熱意を伝えるためにも、基本的なルールを守って履歴書を作成するようにしましょう。
●会社名の間違い
応募先の会社名を間違えるということは、本来あってはならないことです。履歴書はもちろんのこと、送付状や履歴書を封入する封筒の宛先も同様です。
会社名を間違えてしまうと、「適当な人なんだな」「常識がない」と思われ、次の選考に進むことが難しくなります。また、封筒の宛先を間違えてしまうと、せっかく準備した応募書類が届かない場合もあるので注意してください。
会社名には、「株式会社」が前にきているものと、後ろにきているものがありますので、こちらも間違えないように。また、株式会社を(株)と略するのもNG!
必ず正式な名称を調べて記入し、提出する前に確認しましょう。
●志望動機・自己PRが短い
「貴法人の介護理念に共感したので志望しました。」や「周りの人から面倒見が良いと言われています。この長所は、高齢者を介護することに向いていると思います。」のみといった、1行や2行しか記入されていない履歴書だと、人事に熱意伝えることはできません。
そもそも志望動機や自己PRは、自分のエピソードを交えて具体的に書くことになりますので、短い文章にはなりにくいはずです。
志望動機欄や自己PR欄がスカスカになってしまう人は、もう一度考え直して文章を作り変えてください。
志望動機・自己PRは、300文字程度を目安に、文字の大きさや余白などのバランスを考え、記入欄の8割程度が埋まるようにするといいでしょう。
●空欄がある
履歴書は自分の熱意をアピールする重要な書類ですので、埋めることのできる欄はすべて記入することが基本です。
空欄があると、記入漏れをしていると思われ、良くない印象を与えてしまう可能性もあります。空欄の多い履歴書で応募することは、会社や仕事への熱意がないと疑われてしまうことになりかねないので、空欄をなくすことは熱意のアピールとも言えます。
とはいえ資格や免許を持っていないので、資格欄に書くことがないなどの場合は、空白のままにするのは避けるようにし、「なし」または「特になし」と記入してください。
また、連絡先欄に「現住所以外にも連絡を希望する場合のみ記入」とある場合は、何も記入せず空欄のままで大丈夫です。
●連絡先が書いていない
電話やメール、郵送など応募先の会社とのやり取りに必要ですので、正確に記入してください。連絡先が書かれていないと、やり取りができなくなるだけではなく、なんで応募してきたんだと疑われてしまいます。
一般的な履歴書には「現住所欄」と「連絡先欄」があります。「現住所欄」には、応募する時点で住んでいる住所を記載。郵便番号とともに都道府県から記入し、「○丁目○番地○号」と正確に記入するのが基本です。
また「連絡先欄」は現住所以外の場所でやり取りをしたい場合に記入します。現住所と同じであれば「同上」と書いておきます。
電話番号やメールアドレスは、連絡があった場合にすぐに対応できるものを記載するのがポイントです。
履歴書に記載されている内容がチグハグで伝わりづらかったり、大変だからといって履歴書のコピーを使ったりすることは、応募先の人事に「手を抜いているな」「入社の意欲が低い」と思われてしまいます。
相手は採用のプロですので、ごまかすことは難しいと考えてください。
●志望動機と自己PRが矛盾している
たとえば、志望動機では「切磋琢磨できる環境で働きたい」と書いているのに、自己PRでは「コツコツと1人で作業することが得意」と書いている場合。
やりたいことと得意なことに矛盾が生じてしまい、人事に「一貫性がない」と思われてしまい良い印象を持たれません。
また矛盾していると、応募先の会社が求めるニーズと合っていない場合もあり、人事に履歴書を使い回ししているのかもと不信感を与える可能性もあります。
志望動機と自己PRは、お互いの内容に矛盾はないのか、つながっているのかを意識するようにして作成してください。
●コピーした履歴書を提出
履歴書を何枚も書くのは面倒だから、コピーでもいいのではと考える人もいるかもしれません。
応募者にとっては手書きの負担を減らせるかもしれませんが、しかし人事担当者には「手抜きをしている」「熱意が感じられない」「いい加減だ」というマイナスの印象を与えてしまいます。
また、同じ業界でも会社の特徴はそれぞれですので、志望動機や自己PRは違ってくるはず。コピーした使い回しの履歴書だと、当たり障りのない内容になってしまい、入社意欲が低いと判断されてしまいます。
また市販の履歴書には、著作権や商標権といった権利が付いていて複写することが禁じられています。しかし、面接対策や次に履歴書を書くときの参考など、自分のための控えコピーは問題ありません。
送られてきた履歴書が汚れていたり、どんな書類が送られてきたのかわからなかったりすると、それだけで内容を確認する気が失せてしまうかもしれません。入社の熱意を伝えるためにも、ビジネスマナーを守って応募書類を作成し送るようにしましょう。
●履歴書が汚れている
履歴書を書いていると、インクの跡や写真を貼り付けるときにできたノリの跡、シワ…、気づかないうちに汚れがついてしまうことがあります。そういったとき、書き直すのは面倒だなと思ってしまいませんか?
その履歴書を受け取った人事担当者はどう思うのでしょうか?
「ビジネスマナーのない人」「適当で大雑把な人」「面倒くさがる人」など、マイナスの印象を与えてしまい、せっかく書いた履歴書を詳しく見てもらえない恐れもあります。
履歴書は会社に提出する大切な書類ので、細心の注意を払ってきれいに作成しましょう。
●封筒が小さすぎて、履歴書を折りたたんでいる
用意した封筒が小さくて、履歴書を四つ折りにしないと入らないこともあります。
しかし、折り目が多いと見た目が悪くなったり、折り目に文字が重なり読みづらくなったりして、人事に「読み手のことを考えていない人」「配慮が足らない」と思われるかもしれません。
角型2号の封筒を用意し、A3またはB4サイズを二つ折りにした状態(A4またはB5サイズ)で、余計な折り目がつかないようにして入れるようにしましょう。
●送付状がない
募集要項に履歴書を郵送とあったので、履歴書だけを送ってしまった。よくあることだと思いますが、ビジネスマナーが身についていないと判断されるケースもあります。
送付状とは、「誰が、誰に、何を、どのくらい」送ったのかを伝えるもので、ビジネス上、同封するのが一般的です。どういった書類がどのくらい入っているのかを確認することができ、たくさんの応募書類を受け取る人事にとって便利なものです。
また、挨拶状としての役目や、補助的なアピールツールでもありますので、有効に使って熱意を伝えましょう。
前職で知り得た機密情報や個人に関わる情報を書いたり、学歴や職歴などの経歴を偽る行為は、ビジネスマナーがなっていないことはもとより、詐欺などの行為と捉えられる場合もあります。軽い気持ちで書いてしまうかもしれませんが、注意してください。
●前職で得た情報を書く
志望動機や自己PRなどに「認知症で気難しい●●●●●さんから笑顔を引き出せました。」「写真のような感じでレクを企画したら、●●●●●さんから楽しいと喜ばれました。」「取引先の○○○株式会社に××サービスを提案して、年間売上1億円を達成しました。」など、個人が特定できる情報や取引先の会社名など企業機密の項目を記載してしまうと、守秘義務違反となったり、個人情報保護法や不正競争防止法に抵触する場合もあります。
個人が特定できる表記は避け、会社名などは具体的な名称ではなく「大手IT企業」や「クラウドサービス」など、特定できない表現にしましょう。
●資格や経歴などにウソを書く
通っていた大学名や学部名を偽ったり、高卒なのに大卒と書いたり、勉強中の資格なのに取得済みとするのは絶対にNG!
また、実際に勤務していない会社名や、従事していない仕事の内容を記載することも同様にNG行為です。
少しのウソだから大丈夫だろうと思うかもしれませんが、経歴を偽ることは非常にリスクの高い行為です。
ウソは、面接時のやり取りで見抜かれてしまいます。
また業務によっては、資格取得証明の提出を求められることもあります。運良く入社できたとしても、社会保険や雇用保険の履歴でウソの経歴がわかってしまいます。
ウソが判明すると、内定の取り消しや解雇の理由にもなりますので、絶対にウソの記載はやめましょう。
ダメ履歴書を見た人事は、その瞬間にテンションが下がってしまい、内容を確認する前にマイナス評価となってしまうことも。
履歴書も面接と同じように第一印象が大切です。
また、人事がどういった部分を見ているのかを意識しながら履歴書を書くようにしましょう。
細心の注意を払い細部にまでこだわり、誠意が伝わる履歴書が転職を成功に導いてくれます。
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