30代でグラフィックデザイナーから介護職に転身し、今では業界歴15年になるSさん。前職の事業所では経験を重ねても資格を取っても給料が上がらず、転職を決意しました。
▲Sさん(40代後半・男性)
【前職:就労継続支援B型事業所の職員】
・勤続年数 3年(契約社員)
・給料 月15万円(ボーナスあり)
・勤務 8:00~17:00、月9日休
【現職:訪問介護・サービス提供責任者】
・勤続年数 9年半(正職員)
・給料 月25万円(ボーナスあり)
・勤務 8:30~17:30(ときどき夜勤のヘルプあり)、月9日休
【転職歴】
グラフィックデザイナー→[放課後等デイサービス→訪問介護→デイサービス ※法人内異動]→就労継続支援B型事業所(前職)→[デイケア→訪問介護 ※法人内異動](現職)
目次
・ 家庭と両立できる仕事を求めて介護業界へ
・ 放課後等デイサービスや訪問介護を経験
・ 就労継続支援B型に転職するも、給料が一向に上がらない
・ 給与と成長を考えて転職を決意
・ 勤続9年半!今は忙しいが楽しく働けている
・ 転職先は自分の軸を理解してくれる法人がいい
Q 介護職になったきっかけは?
A 前職は忙しすぎて家に帰れないことも。家庭と両立できる仕事をしようと思いました。
介護業界に転職する前は、グラフィックデザイナーをしていました。デザインの仕事は好きでしたが、その会社では忙しすぎて3日間家に帰れないことなどザラ。毎日納期に追われ、そのわりに給料も手取り16万円くらいで、子どもたちと遊ぶ時間もありません。そんな中もう一人子どもが生まれて、家庭と両立できる仕事を探そうと思うようになりました。
介護の仕事を選んだのは「ほんの少しだけでも人の役に立つ仕事がしたい」と思ったからです。たまたま僕の親戚が介護・福祉のNPO法人代表と知り合いだったので引き合わせてもらい、そのまま入職することになりました。
Q 最初の法人ではどんなお仕事をしていましたか?
A 障害を持つ子どもや高齢者の介護を経験しました。
最初は放課後等デイサービスに介護士として配属され、発達障害の子や医療的ケア児など、障害を抱えた子どもの介助を担当しました。はじめての福祉・介護の世界でしたが、もともと人と関わることは好きですし、僕は未経験のことに対してもあまり壁を感じないタイプなので、「なんでもやってみよう」と。「楽しい」と感じながら働いていました。
その後、同じ法人で異動になり、訪問介護と高齢者が対象のデイサービスを経験しました。
Q 複数のサービス形態を経験してどうでしたか?
A 特にやりがいがあったのは訪問介護。1対1のケアが自分に合っていると感じました。
訪問介護は、特におもしろかったですね。利用者さんの個別のニーズに応えていく難しさもありますが、一人の人に対して集中してケアできる点が自分には合っているな、と感じていました。繰り返し訪ねているうちにその方の背景がわかってきて、わかればわかるほど親身になって寄り添うことができる。そこがいいなと思います。
デイサービスなどの施設はみっちりやることがあるので、どちらかと言うと業務的になりがちです。しょうがないとは思いますが、僕は「訪問介護のほうが1対1で利用者さんに向き合える時間が多く、やりがいがあるな」と感じます。
Q 最初の法人から転職したのはなぜ?
A 障害を持つ子どもたちの「その後」を支援したいと思いました。
介護業界で最初に勤めた放課後等デイサービスには、18歳までの障害のある子たちが通っていました。しかし児童の分野は18歳を過ぎると成人扱いになるので、高校卒業後の彼らがどう生活しているのか気になるように。障害を抱える子どもたちの「その後」をサポートできたらと思い、就労継続支援B型事業所へ転職することにしました。
★「就労継続支援B型」とは…
障害や病気により一般企業での就労が困難な方に、生産活動の機会や、就労に必要な知識・能力向上のための訓練を提供するサービスのこと。
Q そのB型事業所を辞めた理由は?
A 入職時の約束が守られず、給料が全く上がらなかったためです。
前職のB型事業所を辞めた一番の理由は、給与面ですね。3年間いましたが、給料が全然上がらない。10年働いている人でも上がっていないと聞いてびっくりしました。
僕は契約社員で入職したのですが、「最初は額面15万円から。1年後には正職員になり、給与は5~10万円上がる」と説明されていました。でも3年働いても昇級がなく、何回相談してもはぐらかされてしまう。働きながら介護福祉士の資格も取りましたが、それでも給料が変わらないんです。当時子どもが3人になっていたこともあって、「この給料で続けていくのは無理だ」と感じ、転職を考えるようになりました。
そんな話を最初のNPO法人で知り合った方に話したら、「今、自分がいる法人に転職したら?給料もそんなに悪くないよ」と誘われました。ただ次の転職は失敗したくなかったので、法人と慎重に話を重ねてから決めようと思いました。
Q 今の職場に転職を決意したポイントは?
A 研修制度が豊富でスキルアップできるのと、給与条件に納得できたこと。
前職のことがあったので、給料面で納得できたことはもちろん大きかったです。
でもそれだけでなく、僕は30歳を過ぎて介護職になったので、いろんなことを凝縮して勉強でき、専門職としてしっかり成長できる職場がいいと思っていました。紹介された法人は研修制度が整っていて、喀痰吸引等研修などの資格取得にも協力的。入職後もスキルアップできる環境に魅力を感じました。
それから何度か面談でお話させていただいた中で、自分が求めている条件を理解してくれる法人だと思えたので、転職を決意しました。結果、これまで10年近く勤務しています。
Q 転職後のお仕事は?
A 最初はデイケアの介護士からスタート。その後訪問介護のサ責になりました。
今の法人に転職して最初に配属されたのは、高齢者向けのデイケアでした。介護老人保健施設(老健)に併設された、通所型のリハビリ施設です。規模はかなり大きくて、1日の利用人数は平均90名。医療的ケアの必要な方もいれば、お元気な方もいて、年齢も50歳~100歳以上と幅広い。多くの方に対応するので非常に忙しかったですが、今までさまざまなサービス形態で働いてきた経験が役に立ちました。
このデイケアに約4年半勤めたあと、訪問介護事業所にサービス提供責任者(サ責)として異動になり、今に至ります。面接当時から「訪問をやりたい」いう話をしていたので、希望が叶ったかたちです。
Q 転職から9年半。現在のサ責のお仕事はいかがですか?
A 会議や研修もあり忙しい!でも今のところ楽しく働けています。
現在の私の職務はサービス提供責任者(サ責)で、利用者さんのアセスメント、モニタリング、計画書作成、スタッフの配置などが主な仕事です。一方で対応が難しい利用者さんのところにはケアをしに行くこともありますし、ヘルパーの都合がつかない日は夜勤に出ることもあります。
それだけでも忙しいのですが、事業所内の仕事だけでなく、法人全体の研修や委員会の運営を担当することも。こういった業務に時間をとられるのは、現場が好きな自分にとってちょっとつらいところです……。ただ、入職前に求めていたスキルアップが叶う環境にありますし、日々忙しさはありますが、今のところ楽しく働けています。
Q 転職で大事だと思うことは?
A 「自分が大切に考えていることを理解してくれる法人かどうか」が重要だと思います。
僕の場合は今の法人に転職するとき、給与面のほかに「スキルアップできるかどうか」を重視していました。最初の会社では実務者研修を受けるにしても、シフトを考慮してもらえず、とても大変だったので。その点今の職場は研修への出席や資格取得にかなり協力的で、費用を出してくれることもあるのでありがたいです。
なので、転職するときは「自分にとって大切だと思うこと(譲れない条件)をその法人が理解し、応援してくれるかどうか」が、一番のポイントではないかと思います。面談は1回じゃなくてもいい。納得できるまで何度も会ってみて、思いを受け止めてくれるところがいいのではないかと思います。
それから、できれば施設見学はしたほうがいいです。職員同士のやりとりや利用者さんへの言葉使いを聞いていると、職場の雰囲気がわかります。その法人が利用者さんに対してどんな思いを持って介護をしているのか、しっかり把握することが大事だと思います。
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