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2020年02月25日

『スタッフがすぐに辞めてしまいます。リーダーとしてできることは?』お悩み相談室 | 介護求人ナビ お役立ち情報

介護の仕事は、利用者の生活に寄り添う仕事。人として成長することもでき、他の仕事に代えがたい魅力があります。しかし一方で、肉体的・精神的なストレスは少なくありません。介護特有の仕事のストレス、人間関係のストレス、給与や体力への不安…
介護福祉士・心理カウンセラーの篠雅行さんがアナタのお悩みにアドバイスします。

今週のお悩み事例


特別養護老人ホーム ゆうすけさん 28歳

prof特養でフロアリーダーとして働いています。現在の悩みは、スタッフの入れ替わりが激しいことです。新しく入ってくるスタッフを一人前の介護職員として育てようとしても、1年未満で辞めてしまう人が多くいます。

せっかく仕事を教えても、短期間で人が替わってしまうので、教える側にも大きな負担。どうしたら、スタッフを定着させることができるのでしょうか。フロアリーダーとして、できることはあるでしょうか?




篠さんからのアドバイス

2ゆうすけさん、日々のお仕事本当にお疲れ様です。

介護の仕事は、仕事の内容に比べて低賃金と言われており、それを理由に辞めてしまう人が多いというのもあるでしょう。また、職場の人間関係や、事業者や経営者への不満を理由に退職する人もいます。
辞める理由は人それぞれで、ゆうすけさん一人の力で離職率を劇的に改善させることは難しいかもしれません。

でも、あきらめないでください。ゆうすけさんの働きかけで改善できることもあります。
今回は、スタッフに仕事のモチベーション(やる気・やりがい)を持って、長く働いてもらうために、フロアリーダーができることをご紹介します。

人がモチベーションを持ち続けられる要素として、以下の3つが挙げられます。

●自律的に活動できる
●成長できる
●目的をもって活動できる

これだけでは、ピンとこないと思いますので、例をあげてお話します。

ある日、あなたは上司からこんな指示を受けます。

「明日から、石をAからBの場所へ移す仕事をしてくれ。1年間だ」

はじめは、わけがわからないままとりあえず取り組むと思いますが、だんだんモチベーションが下がって嫌になってくると思います。
それは、この仕事に、上記に挙げた3つの要素がないからです。

しかし、その後、上司からこんなことを告げられます。

「実は、この仕事は、塞がれてしまった道の石を撤去するのが目的だ。この道は、村と町を結ぶ唯一の道。石を取り除けば、人が行き来出来るようになる。とても重要な仕事だから、あなたに任せたい」

いかがでしょうか?

仕事の目的がわかったあなたは、石を早く移すにはどうすればよいかと試行錯誤し、そのための方法や手段を必死に考えるようになるでしょう。

同じ「石運び」でも、「仕事の意味づけ」がされるだけで、モチベーションを持ち続けることができます。

では、ゆうすけさんの職場で、スタッフがモチベーションを持ち続け、長く働いてもらうにはどうしたら良いでしょうか?

まずスタッフの話を聞き、本人がやりたいことは何か、どのように成長したいのかを引き出しましょう。
今の仕事を通して、そのやりたいことを実現するには何をすれば良いのか?
一緒に考え、仕事に「意味づけ」をします。その上で、日々の仕事に取り組むことができればいいと思います。

これらを行うことで、スタッフ一人ひとりのモチベーションは上がっていくでしょう。モチベーションが上がることで、仕事の質が向上したり、職場の雰囲気がよくなったりする可能性も大。離職率の低下にも期待できます。

対話によって、相手のモチベーションを上げるカウンセリングの方法を「コーチング」と呼びます。私が関わっていた障害分野のサービス管理者研修でも、コーチングの要素を取り入れて行っていました。部下や後輩を抱えるリーダーのコミュニケーションスキルとしても活用されています。

日々の業務でお忙しいなか、大変だと思いますが、ぜひ取り組まれてみてください。
応援しています。




「お悩み相談室」は今回で終了となります。

私は、自分自身が介護福祉士であり、心理カウンセラーでもあります。みなさんと同じように介護現場で働いてきましたから、その悩みやストレスを痛いほど実感してきています。

「利用者さんを癒すことも必要だけれど、介護業界で働く人自身にも癒しが必要」。その気持ちでカウンセリングを行ってきました。

しかし、日本にはまだ「気軽にカウンセリングを受けに行く」という文化はありません。
介護求人ナビではみなさんの悩みにアドバイスをさせていただきましたが、この「お悩み相談室」を通じて、カウンセリングがどのようなものかを少しでも実感していただけたなら幸いです。

私がこのお悩み相談室の中で大事にしていたのは、現場の職員の気持ちです。
介護の現場は壮絶で、安易に「がんばれ」とか「根性を出せ」などとは、絶対に言いたくない。
矛盾や裏腹な気持ちを抱えながら、それでもご利用者のために前を向いている介護士の気持ちを大事にしたい。そう思いながら、皆さんのお悩みに回答してきました。

現場のスタッフの皆さんが日々楽しく、自然体で活動でき、ご利用者を喜ばせてくれることを願っています。

これまで、ご愛読いいただいた皆様、本当にありがとうございました。

介護福祉士・心理カウンセラー 篠雅行


プロフィール

篠雅行(しの・まさゆき)
カウンセラー老人ホームや在宅介護事業所、障害者授産施設で介護職を務めるなかで、介護業界で働く人を精神的にサポートしたいと思い、カウンセラーの勉強を始める。介護福祉士、認定心理士、一般社団法人心理技能振興会 心理カウンセラーの資格を持つ。


公開日:2015/5/14
最終更新日:2020/2/25


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