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介護現場で働く力がアップ

『ゆかいな認知症 介護を「快護」に変える人』

2019年5月17日

■書名:ゆかいな認知症 介護を「快護」に変える人
■著者:奥野 修司
■出版社:講談社
■発行年月:2018月11月

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社会や他人とつながって生き生きと過ごす若年性認知症14人の物語

本書のタイトルを見て、「認知症が『ゆかい』?そんなはずはない!」と思った人も多いのではないだろうか。
しかし、本書に登場する人々は、ゆかいにはつらつと生活を送っている。まさしく「ゆかいな認知症」の人たちなのだ。

どうして、こんなにも明るく人生を歩んでいるのか?
その理由は、認知症であることをオープンにし、周囲の人たちから適切なサポートを受けていることにある。

著者の奥野さんが、日本全国を巡って実際に会って取材した「ゆかいな認知症の人」の“生きざま”をまとめたのが本書である。

若年性認知症と診断されたお兄さんがいた、著者の奥野さん。話すこともできず、話しかけても反応しなくなってしまった晩年のお兄さんを、「もう何もわからなくなってしまった」と思い込み、会いに行くこともしなくなったという。
お兄さんが亡くなってから「あのときの兄は本当に何もわからなかったのだろうか」と気になった過去があるのだ。

また、認知症になった母親を介護する友人から、「一生懸命介護しているのにうまくいかない」と相談されたこともあった。

この2つの実体験から、奥野さんは、もしかしたら介護で苦労している人の多くは、認知症になった人のことをよく知らずに介護しているのではないか、介護する人も楽になる方法があるのではないかと思い、認知症の本人にインタビューする企画を提案したのだという。

本書に登場するのは、ほとんどが40〜50代で認知症を発症した、いわゆる“若年性認知症”の人たちだ。
働き盛りの年代で認知症になってしまうのは、まさに青天の霹靂だろう。
それまでのように仕事ができず、周囲に迷惑をかけ、自信を失い、不安を感じ、病院を訪れて「認知症」と診断された時のショックは想像を絶する。
頭が真っ白になり、ある人は大泣きし、ある人は家族に当たり散らし、ある人は家に引きこもる。
そんな絶望のどん底にいた人たちが、少しずつ家族や周囲の人たちに支えられて、再び社会の一員として復帰していく。この過程に、認知症の介護が「快護」となるヒントが隠されているのだ。

認知症のあらわれ方は人それぞれだ。
記憶能力が著しく衰える人もいれば、日常生活にほとんど支障をきたさない人もいる。
文章を1行読むと次がどこにつながるのかわからない人や、空間認知障がいのため服の袖口がわからなくて腕を通すことができずに着替えに何時間もかかる人。レビー小体型認知症のために、数字の量がわからなかったり、道端の石が生首に見えたりする人など、さまざまである。


<人それぞれ性格が違うように、認知症であらわれる障がいは人によってさまざまだということです。障がいが十人十色なら、認知症をひとくくりに捉えるのではなく、当事者が何に困っているかをまず知ることが、介護する家族にとっても基本になります。
たとえば、しゃべらない当事者がいたとします。しゃべらないのは発語ができないせいかもしれません。あるいは、介護してくれる相手が嫌いでしゃべりたくないのかもしれません。それがわかれば周囲の接し方も違ってくるはずです。つまり、当事者が何に困っているかを知れば、介護する人も困っている本人も楽になるはずなのです。>

本書にも、認知症においてそれぞれの障がいをクリアするために、認知症の当事者の方がさまざまな工夫をされていることが紹介されている。
記憶能力に問題のある人は、カレンダーや手帳に予定を書き込んだり、衣類を透明な衣装ケースに入れて見えるようにしておく。
空間認知障がいの方は、周りの人に手伝ってもらう。
レビー小体型認知症の方も、普通の人とは違う見え方をしていることを隠さずに周囲の人に伝えるなど。

困っていることが何であるかをはっきりさせることで、適切なサポートをしてもらうことができ、とても幸せだと本書に登場する人は言っている。

介護とは障がいがある人が困っていることを助けること。
しかし、良かれと思ってやった行為が時として介護される側の方が望んでいないこともあり、介護される人も介護する人も疲れてしまうことがあるのだということを本書は教えてくれる。

生き生きと生きる認知症の方に希望が見いだせるとともに、介護の基本を考えさせてくれる一冊だ。

 

著者プロフィール(引用)

奥野 修司(おくの・しゅうじ)さん
ノンフィクション作家。1978年から南米で日系移民を調査する。帰国後、フリージャーナリストとして活躍。1998年「28年前の「酒鬼薔薇』は今」で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」を受賞。『ナツコ 沖縄密貿易の女王』で、2005年に講談社ノンフイクション賞、2006年に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。
『ねじれた絆』『満足死』『心にナイフをしのばせて』『放射能に抗う』『がん治療革命』『魂でもいいから、側にいて』など著作多数。共著に『丹野智文 笑顔で生きる 認知症とともに』『怖い中国食品、不気味なアメリカ食品』。

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