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2021年11月10日

防火管理者とはどんな資格?介護職が取得するメリット、取得方法や講習内容を解説します!

防火管理者とはどんな資格?介護職が取得するメリット、取得方法や講習内容を解説します!
仕事をスムーズに進めたり、自分のスキルを証明したりするために、たくさんの資格が存在しています。

介護業界には介護福祉士やケアマネジャーなどの資格がありますが、介護関連以外の資格が仕事に役立つということはあるのでしょうか?

今回は、国家資格の「防火管理者」の資格について、取得のメリットや取り方・試験内容などを徹底的に解説します!

防火管理者とは、どんな資格?

防火管理者とは、施設を火災から守る防火管理業務の推進責任者のこと。火災の発生を防止するための消防計画を作成し、日頃から対策を講じるのが仕事です。また万が一火災が発生した場合は、率先して消火や避難誘導に当たります。

不特定多数の人が集まる施設などでは必ず防火管理者を選任し、所轄の消防署長に届け出なければなりません。

防火管理者の資格は消防法に定められた国家資格です。防火管理者になるには、原則として各自治体などが行う1~2日間の講習を修了する必要があります。
例外的に、消防職員や警察官など一定の学識経験があると認められる人などが受講を免除されます。

また防火管理者には甲種乙種という2種類の資格区分があり、施設の用途や規模によって必要な資格が異なります。

甲種防火管理者は、不特定多数の人が出入りをする映画館や病院、複合商業ビルをはじめ、すべての建物・施設が対象。特別養護老人ホームや有料老人ホーム、グループホームなどの介護施設も該当します
それに対して乙種防火管理者は、甲種以外の小規模店やテナントなどが対象です。なお甲種防火管理者には、5年ごとの再講習が義務づけられています。

防火管理者の資格で得られる知識・できることは?

防火管理者は講習を通して、火災の防止や火災発生時の対応、施設内での火気の取り扱い、避難や防火に必要な設備や機器の管理といった知識を身につけます

それにより、防火管理者として次のような仕事を担うことができます。

①消防計画の作成と届出
②消火、通報及び避難の訓練の実施
③消防用設備等の点検及び整備
④火気の使用又は取り扱いに関する監督
⑤避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理
⑥収容人員の管理
⑦その他防火管理上必要な業務

なお、防火管理講習の修了と同時に防火管理者になるわけではありません。講習を修了・合格したのち、施設の管理権限者(防火管理における最終責任者)から選任されてはじめて防火管理者となります。

防火管理者が活躍できる職場・就職先は?

消防法により、以下の建物・施設には、火災の発生に備えて防火管理者を選任することが義務づけられています。つまり、そうした職場への転職をめざす際に、防火管理者の資格が有効に働く可能性があります。
また資格があれば、各種施設の警備員として働く場合にも役立つでしょう。

■防火管理者が必要な建物・施設
・老人短期入所施設、特別養護老人ホーム、有料老人ホームなど、自力で避難することが困難な人が入所する社会福祉施設およびこれらの施設を含む建物で、収容人員が10人以上
・映画館、飲食店、店舗、ホテル、病院など、不特定多数の人が出入りする建物で、収容人員が30人以上
・共同住宅、学校、工場、事務所などの建物で、収容人員が50人以上
・一定規模以上の新築工事中の建物で、収容人員が50人以上
・一定規模以上の建造中の旅客船で、収容人員が50人以上

防火管理講習の受講資格は?

防火管理者になるための防火管理講習には、年齢や資格の有無といった受講資格の要件はありません

ただし、自治体によっては「市内在住または勤務している方が対象」「○○消防庁管轄区域内の建物や事業所で防火管理者として選任される予定の方」など、受講できる対象者が限られているので注意が必要です。

なお、一般財団法人 日本防火・防災協会が主催する防火管理講習については、在住条件など地域が限定されないため、希望する場所で受講しやすくなっています。

防火管理講習の概要

防火管理講習は、①都道府県知事 ②消防本部や消防署がある市町村の消防庁 ③一般財団法人 日本防火・防災協会が開催しています。

講習には「甲種防火管理新規講習」「乙種防火管理講習」「甲種防火管理再講習」の3種類があり、必要な講習を選ぶことができます。講習日程や申込方法、受講料などは主催者ごとに異なるため、受講を希望する地域の消防署などに確認してください。

参考までに、大阪市、千葉市の消防局が主催する講習と、日本防火・防災協会が主催する講習の概要を記載します。

●大阪市消防局が主催する講習
■申込方法
申込方法はWebのみ。大阪市行政オンラインシステムで、希望する講習の種類、会場、日程を選択のうえ申し込みます。申込が完了すると申請受付メールが届きます。
■申込期間
締め切りは講習日2週間前。定員になり次第、受付終了。
■受講料(テキスト代)
甲種新規講習 8,500円
乙種講習 6,500円
甲種再講習 5,000円

●千葉市消防局が主催する講習
■申込方法
千葉市内の消防署へ申請書を持参、あるいは「ちば電子申請サービス」を利用して申請します。持参や電子申請サービスの利用ができない場合は、郵送による申請も可能です。
■申込期間
各受講日ごとに設定されています。定員になり次第、受付終了。
■受講料(テキスト代)
甲種新規講習 4,200円
乙種講習 4,200円
甲種再講習 1,520円

●日本防火・防災協会が主催する講習
■申込方法
一般財団法人 日本防火・防災協会のホームページで希望講習日や講習の種類、実施する都道府県から希望する受講会場を検索し、インターネットあるいはFAXより申請。
■申込期間
インターネットで申込の場合は、申込開始日9:00から定員に達するまで。
FAXの場合は、申込期間内(8日間)の平日9:00~16:00。定員に達した時点で締め切り。
■受講料
甲種新規講習 8,000円
乙種講習 7,000円
甲種再講習 7,000円

防火管理講習の2021年度講習スケジュール

講習スケジュールは地域や主催ごとに異なるため、受講を希望する自治体などのホームページから確認してください。一例として、千葉市の「甲種新規講習・乙種講習」のスケジュールを載せておきます。参考にしてください。

●千葉市消防局主催「甲種新規講習・乙種講習」
※甲種は2日間、乙種は1日目のみ










開催日 申込受付期間 定員 研修会場
4月14日・15日 3月8日~3月26日 102人 セーフティちば
5月27日・28日 3月29日~5月7日 102人 セーフティちば
6月19日・20日 5月10日~5月28日 102人 セーフティちば
7月14日・15日 5月31日~6月25日 102人 セーフティちば
8月3日・4日 6月28日~7月16日 102人 セーフティちば
9月15日・16日 7月19日~8月27日 102人 セーフティちば
9月19日・20日 8月30日~ 9月3日 113人 セーフティちば
10月13日・14日 9月13日~9月22日 113人 セーフティちば
10月27日・28日 9月27日~10月8日 113人 セーフティちば
11月1日・2日 10月11日~10月15日 113人 セーフティちば
11月20日・21日 10月18日~10月29日 113人 セーフティちば
12月1日・2日 11月1日~11月12日 113人 セーフティちば
12月20日・21日 11月15日~11月26日 113人 セーフティちば
1月6日・7日 11月29日~12月10日 113人 セーフティちば
1月24日・25日 12月13日~12月24日 113人 セーフティちば
2月8日・9日 1月6日~1月21日 113人 セーフティちば
3月9日・10日 1月24日~2月18日 113人 セーフティちば

防火管理講習の内容

防火管理講習はテキストを使った座学を中心に、消化器や避難具の使い方などの実技訓練を交えて行われます。

<講習内容>
甲種新規講習/2日間(約10時間)
・防火管理の意義および制度
・火気管理、施設や設備の維持管理
・消防訓練および教育
・防火管理に係る消防計画の作成 など

乙種講習/1日(約5時間)
・甲種新規講習項目のうち、基礎的な知識、技能

甲種再講習/半日(約2時間)
・法令改正の最新情報
・火災事例の研究

甲種新規講習、乙種講習では、最終科目終了後に「効果測定」が行われます。合格すると、防火管理者の修了証がその場でもらえます。
テストというよりは受講内容の確認という意味合いが強いため、ほぼ全員が合格となるようです。万が一、効果測定の結果、理解が不十分と判定された場合は補講となります。

防火管理講習は受講態度が重視され、居眠りや携帯電話などの使用により退室を命じられることも。その場合は、講習の修了が認められません。また遅刻をすると受講そのものが認められないので注意しましょう。

くれぐれも、火災を防ぐという重要な役割を担うのだという意識をしっかり持って臨むことが大事です。

介護職が防火管理者を取得するメリットは?

特別養護老人ホームやグループホームのように、自力で避難することが困難な人たちが多い施設では、万が一、火災が起きてしまった場合のリスクは非常に大きくなります。避難誘導の仕方を誤れば、被害が拡大する可能性もあります。

火気管理の徹底はもちろん、日頃から消防訓練や避難訓練をしておくといったことがとても重要です

そこで活躍するのが、防災管理者のスキルと資格を持った人材です。

消防法により、小規模でも要介護状態の方たちが入所する施設には、防災管理者の資格を持ったスタッフの配置が必要になります。したがって防火管理講習を修了して資格を取得すれば、待遇面での優遇も期待できますし、転職にも有利になるでしょう

なにより、いざというときに利用者さんたちの命を守るために必要な知識とスキルを持っていることは、介護職としての自覚、自信につながるのではないでしょうか。

また将来的に施設長などの管理者をめざす場合にも、防火管理の知識が役に立つでしょう。


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