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介護職なら知っておきたい!2018年度介護保険改正で介護医療院を新設

2017年4月27日

国会で審議が進められている2018年度の介護保険法改正案。
介護と医療の連携強化や自治体強化など、様々な要素が盛り込まれ、「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案」として、2017年2月に国会に提出されました。
「森友学園」の首相夫人の関与疑惑や、一部閣僚の相次ぐ不適切発言ばかりが報道され、この改正法案についてはほとんど耳にすることがありません。
しかし気がつけば、4月18日の衆議院本会議において、与党の賛成多数で可決。5月にも参議院を通過し、可決成立する見通しです(*)。
今回は、この改正法案についてポイントをお伝えします。

 

新しい介護保険施設「介護医療院」とは?

今回の改正法案の主なポイントは以下の5つです。

(1)保険者機能の強化
(2)医療・介護の連携の推進等
(3)地域共生社会の実現に向けた取組の推進等
(4)一部利用者の介護保険サービスの自己負担割合を2割から3割に引き上げ
(5)各医療保険者が納付する介護納付金の総報酬制割の導入

この中で、介護職が必ず知っておきたい改正内容は、(2)、(3)、(4)です。
まず、「(2)医療・介護の連携の推進等」。注目したいのは、新たな介護保険施設が創設されることです。といっても、これは「介護療養型医療施設」(以下、療養型)の新たな受け皿のことです。
療養型は2011年度末での廃止が決まり、介護療養型老人保健施設等への転換が求められていました。しかし、思うように転換が進まず、廃止期限を2017年度末まで延期。それでもなかなか転換が進まないまま今に至っています。
また、長期療養が必要な利用者の受け入れ先は、療養型以外になかなかなく、廃止すれば「介護難民」が大量に生まれるといわれていました。

こうしたことから、
●日常的な医学管理が必要な重介護者を受入れる
●看取りやターミナルにも対応する
●生活施設としての機能も兼ね備える
という特色を持つ、新しい介護保険施設がつくられることになりました。新たな施設の名称は「介護医療院」です。

これに伴い、療養型の転換・廃止期限は、再び6年間延期されることとなりました。
「介護医療院」の具体的な介護報酬や人員配置基準等は、今後、社会保障審議会介護給付費分科会等で検討されることとなっています。

 

障害と高齢のサービスが相互に乗り入れる「共生型サービス」

次に、「(3)地域共生社会の実現に向けた取組の推進等」です。
ここでの注目は、介護保険と障害福祉の両制度に、高齢者と障害者のサ-ビスが相互乗り入れする「共生型サービス」が位置づけられたことです。
今、障害者サービスの利用者は、65歳になると、原則として介護保険サービスに切り替える必要があります。
介護保険にないサービスであれば、そのまま利用することはできます。しかし、訪問介護や生活介護(通所サービス)など、介護保険で類似のサービスがある場合は、障害者サービスの事業所から介護保険サービスの事業所に利用を変更しなくてはなりません。
そのため、慣れている訪問介護事業所や生活介護事業所などを利用できなくなるという問題がありました。

そこで新たに位置づけられたのが「共生型サービス」です。
つまり、例えば介護保険サービスの事業所であれば、障害者サービスの事業所の指定も取りやすくなるという特例を設けることとしたのです。もちろん、後者が前者の指定を取りやすくもなります。
これにより、障害者は65歳を過ぎても同じ事業所を利用し続けられる環境が整います。そもそも「地域“包括”ケア」とは、地域での“まるごとのケア”を意味します。
高齢者も障害者も、そして今後は子どもや子育てママ、生活困窮者も、すべてを対象としたケア体制をつくっていくことになります。共生型サービスの位置づけは、その一歩だとも言えます。

 

現役並み所得者の利用者負担割合が2割から3割に

最後に、「(4)介護保険サービスの自己負担割合を2割から3割に引き上げ」です。
自己負担割合は、2015年8月から、一定水準以上の所得がある高齢者については2割に引き上げられています。いわば負担が倍になったわけですが、その影響について、詳しい検証は行われていません。
にもかかわらず、今度は2割負担の高齢者のうち、現役並みの所得(単身で年金収入のみの場合344万円以上)がある人について、2018年8月から自己負担割合を3割に引き上げることがほぼ決まったのです。

▼介護サービスの受給者数実績と3割負担になった場合の推計

*厚生労働省「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案のポイント」より

政府は2割負担にしても利用者数に大きな変化がなかったこと、計算上は、負担増になるのは利用者全体の約3%にすぎないことなどから、3割負担にしても影響は小さいとしています。
しかし、実際にはサービスの手控えや利用料の滞納が起きているという意見もあります。全体としてみれば影響は小さくても、致命的なダメージを受ける利用者もいるかもしれません。
特に、上の表にあるように、3割負担になった場合、負担増となるのは主に在宅サービス利用者です。
ケアマネジャーなど在宅サービスに携わる介護職は、そこを見逃さず、どのような対応ができるかを検討していく必要があるでしょう。

介護保険法の改正では、介護職自身の仕事にも利用者の生活にも、大きな影響が出ることがあります。どのような改正法案が審議されているのか、関心を持って見守っていきたいものです。

<文:宮下公美子 (社会福祉士・臨床心理士・介護福祉ライター)>

*介護保険の自己負担割合、3割も? 国会の争点は(朝日新聞 2017年4月12日)
*介護保険関連法改正案が衆院通過 3割負担、今国会で成立へ(共同通信 2017年4月18日)

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