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要注目!介護の最新事情

認知症を特別視しない?!“普通の生活”のために介護職が見るべきこと

2018年4月19日

介護職でも「認知症にはなりたくない」…認知症の症状への対応の難しさ

認知症を診断するツールの一つ、「長谷川式認知症スケール」を開発した、認知症専門医の長谷川和夫さんが、2017年11月に認知症の診断を受けた――。
それは、長谷川さん自身が公表したことで、大きなニュースになりました(*)。

記事によれば、公表した理由について、長谷川さんは以下のように語ったとのことです。
「僕が専門医であることは知られていて、その僕が告白して講演などで体験を伝えれば、普通に生活しているとわかってもらえる。認知症は暮らしの障害で、暮らしがうまくいくかどうかがいちばん大事。僕の話から多くの人が理解してくれれば、認知症の人の環境にもプラスになる」

認知症は、予防薬も、根本的に治す薬も未だに開発されていない、不治の病です。また、症状には個人差があります。家族にとっては、立派だった父や母の、かつての姿からは想像もできないような言動を、受け入れ難いこともあるでしょう。

そのために、認知症になり、失敗やもの忘れが増えた身内を叱ったり、間違いを訂正しようとしたりするなど、介護職から見れば不適切と思える対応をしている家族は少なくありません。また、今も、認知症を持つ身内を隠しておきたいと考える人もいます。
まだまだ、認知症の症状や、認知症への適切な対応についての世間一般の理解は不十分だと言えます。

一方で、介護職の中にも、「自分は認知症にはなりたくない」と考えている人が少なくないと言われています。
「あんなふうになりたくない」「周囲に迷惑をかけたくない」。認知症を持つ人のケアで苦労をしてきた人、大変だと思う経験が多かった人ほど、そう感じるようです。それは、不安や混乱によって、周囲から「困った」と思われる行動をとる認知症を持つ人を、たくさん見て来たからかもしれません。

介護職でも、「長谷川さんのように普通に生活できる」認知症を持つ人は多くないと思っている人が多いということでしょうか。

 

本当に正しい認知症ケアのために“その人らしさ”を見ることが大切

BPSDと呼ばれる認知症の周辺症状の現れ方には、周囲の対応の不適切さや環境、人間関係など外的要因が多く影響します。

一方で、本人のもともとの性格もBPSDの現れ方に関係しています。
受容的な人に比べれば、攻撃的な性格の人の方が、興奮や暴言、暴力が出やすいかもしれません。家で過ごすのが好きな人より、活動的で外出好きな人の方が、家から出ていってしまい、行方不明になりやすいということもあるでしょう。

しかし、そうした本人の性格に由来しているかもしれない行動も、やはり介護職の技量によってカバーできることです。
認知症を持つ人への対応で高い評価を受けている事業所に行くと、誰が認知症を持つ利用者なのか、すぐには分からないほど落ち着いて過ごしているものです。
ある事業所の管理者は、「利用者さんたちがあまりに“普通”なので、『認知症が軽い人だけを集めているのでしょう』と、よく言われます。でも実際には、どこの事業所でも受け入れることができなかった人ばかりなのですよ」と語っていました。

この事業所が示しているのは、その人に合う適切な対応ができれば、どんなに対応が難しい人も穏やかに落ち着いて過ごせるようになるということです。要は、その人に合う対応を見出せるかどうか。そうした技量を介護職が身につけられているかどうかです。

そもそも、認知症を持つ人を特別視して、どうすればいい認知症ケアができるかを考えること自体が間違っているといい、このように語る介護関係者もいます。
「認知症があるとかないとかに関係なく、要は1人の人との関係をどう作っていくかですからね。認知症だからこうしよう、と考えること自体、何か違うと感じます」

普段の人間関係の中でも、気むずかしい人に対する接し方と、ラフな人に対する接し方は、当然、違うはずです。
認知症を持つ人への接し方も、その延長線上にあるものです。それぞれの人に合う接し方を工夫するのは、普段の人間関係と変わらないのです。
それにも関わらず、認知症であることを必要以上に意識し、構えすぎることでギクシャクして、かえって相手の不安や混乱、怒りを引き出してしまう場合もあります。

「認知症になりたくない」という気持ちが強い介護職の方は、そもそも認知症を持つ人を特別視し、必要以上に意識していないかを振り返ってみるといいかもしれません。
「1人の人」として接したとき、その人らしさが感じられれば、“認知症であること”より“その人らしさ”に目がいくようになるはずです。

認知症があっても、自分と何ら変わらない「1人の人」。そう思えるようになれば、認知症になることも怖くなくなるかもしれません。

<文:宮下公美子 (社会福祉士・臨床心理士・介護福祉ライター)>

*認知症になった認知症専門医 「なぜ私が」患者の問いに(朝日新聞 2018年3月16日)

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