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要注目!介護の最新事情

ケアプラン有料化に生活援助への給付見直しも。骨太の方針で介護が変わる?

2018年6月28日

「骨太の方針」が決定。ついにケアプランが有料化か?

何度も検討されながら立ち消えになっていた、ケアマネジャーによるケアプラン作成の有料化。
2018年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2018」(骨太の方針)に書き込まれ、社会保障審議会介護保険部会で議論されることになりました(*1)。

財務省の言い分としては、「介護サービス利用者の自己負担がないから、ケアマネジャー業務に対する利用者のチェック機能が働いていない」とのこと。自己負担を導入することが、ケアプランの質の向上につながるというのです。

ケアマネジャーによるケアプランの作成が有料化されれば、わずかではありますが給付費の削減にもつながります。
ケアプラン作成の費用である居宅介護支援費は、2016年度の実績では総額約4349億円。このうち1割が利用者負担になると仮定すれば、約435億円が削減できる計算です。

ただし、介護保険利用の入口であるケアプラン作成を有料化することで、介護サービス利用控えにつながるのではないかという指摘は少なくありません。ケアプランの有料化が次期改正で実現するかどうかは未知数です。

 

訪問介護の生活援助も見直しへ。新研修は介護のあり方にどう影響する?

ケアプランの有料化以外にも、「骨太の方針」には、介護保険の給付について明記された大きな問題があります。軽度要介護者に対する訪問介護・生活援助サービスへの給付についての検討です。

2018年度の介護保険改正では、一度は、軽度要介護者への生活援助サービスを介護保険制度から除外することも検討されました。
結果的に除外は見送られましたが、2018年10月からは、基準回数を超える生活援助サービスの提供は、ケアマネジャーが事前にケアプランを市町村に提出することが必要になります(「生活援助の基準回数設定」に関する記事はこちら)。
生活援助サービスは、財務省から削減対象として「目を付けられている」のです。

2019年度からは、生活援助サービスの担い手に向けた、新しい研修「生活援助従事者研修」が始まります。
全130時間の介護職員初任者研修(旧・ホームヘルパー2級研修)に対し、生活援助従事者研修の研修時間は半分以下の59時間。かつて、家族介護者向けに実施されていた、ホームヘルパー3級研修が復活したかのようです。

「生活援助従事者研修」の新設で、介護の担い手の裾野を広めることを意図しているようですが、果たして受講者が集まるのかという懸念がささやかれています。

 

新研修の生活援助人材は、人件費を抑えるのが目的?

というのも、すでに市町村が運営する介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)に移行された、要支援者向けの生活支援(介護予防)サービスでは、事業者も担い手も不足している市町村があるからです。

市町村によっては、総合事業の事業者への報酬を2~3割切り下げたところもあります。
そうした市町村でも、現状では、介護保険の訪問介護を担うホームヘルパーが、総合事業の生活支援も担当するケースが大多数。
報酬が下がっても、簡単にはホームヘルパーの給与水準(時給)を引き下げられないという事業者が多いようです。しかし、その分を事業者が負担してサービス提供していては、先が続きません。

もっと安い時給で生活援助サービスを担ってくれる人を確保する必要がある。「生活援助従事者研修」の開始はそんなニーズに応えた格好です。
つまりは、生活援助従事者研修の修了者は、給与水準が今のホームヘルパーより低くなると考えられるということです。それで果たしてどれだけ担い手が集まるでしょうか。
そもそも利益率の低い介護予防の事業を、今後も手がけていこうという事業者がどれだけいるのか、という問題もあります。

すでに、総合事業の運営方針の転換を決めた市町村もあります(*2)。
総合事業に移行させた要支援者対象の訪問介護と通所介護のサービスには、介護保険で提供していたものと同等のサービスと、人員基準を緩和したサービスなどがあります。
このうち介護保険と同等のサービスは、利用できる人を限定する基準を設定する市町村が出てきたのです。

実質、軽度の人は、介護保険と同等の訪問介護や通所介護のサービスを利用できなくなった市町村があるということです。
要支援者対象のサービスを総合事業に移行させることが決まったとき、地域格差が生じる恐れがあるとの指摘がありました。すでにそうなりつつあるとも言えます。

要介護1、2の人を対象とした介護保険の訪問介護・生活援助サービスや通所介護も、財務省は厚生労働省に対して数年以内に総合事業に移行することを求めています。要支援者向けサービスの移行のときと同じ事態に陥らないか心配です。みなさんにも注目していていただきたいと思います。

<文:宮下公美子 (社会福祉士・臨床心理士・介護福祉ライター)>

*1 骨太の方針 閣議決定 社会保障費抑制の布石に(毎日新聞 2018年6月17日)
*2 要介護移行「無理」 施設「経営は不可能」 担い手不足も露呈 低報酬訪問・通所、自治体が批判(毎日新聞 2018年6月21日)

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