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2021年06月14日

加算のとり方「自立支援促進加算①」「月300単位×全入所者」の大型加算

加算のとり方「自立支援促進加算①」「月300単位×全入所者」の大型加算
2021年介護報酬改定で介護保険施設(介護療養を除く)に新設された「自立支援促進加算」が、全入所者に月300単位を算定できる大型加算として注目されている。100人規模で月30万円の収入増で、施設経営の観点からも重要。医学的評価のもと食事、排泄、入浴などのケアについて、本人の要望を聞き取り、できる限り「これまでの生活」を維持できるように、個別支援計画を立てて、多職種連携のPDCAサイクルが機能する体制をとる介護施設について加算算定を認める。

医師のアセスメントに基づく「日々の過ごし方」 などを評価

同加算の算定には▽医師が全入所者に医学的評価およびリハビリテーション、日々の過ごし方等についてのアセスメントを行い、以降も半年に1回以上実施▽医学的評価に基づいて、特に自立支援のための対応が必要とされた入所者に多職種が関与し、生活全般で適切な介護を実施するための包括的な支援計画を策定。以降も3カ月に1回以上見直す▽個々の入所者や家族の希望に沿った「尊厳保持」「寝たきり防止」「廃用性機能障害に対する機能回復・重度化防止のための自立支援」などの特別な支援を行っている――を満たす場合、全入所者に算定できる。

同時に、こうした取り組み内容は、国の運用するデータベースの科学的介護情報システム「LIFE」へのデータ提出とフィードバックの活用が求められる(図)。

自立支援促進加算のイメージ
(図1)自立支援促進加算のイメージ

数値化しにくいケアの継続に期待

この加算はプロセス(過程)評価のため、アウトカム評価のような、結果・成果を求めるプレッシャーは少ない。

全入所者に医師によるアセスメント実施が要件のため、常勤専従医師が人員要件でない特養にとっては、介護医療院や老健に比べてハードルが高いといえる。ただ、本人の意思を尊重したケアや、それによる多幸感など科学的裏付けの難しい内容も評価される点で、特に「生活の場」である特養については、算定率が高まることが期待される。

「離床」から「食事」「排泄」「入浴」の好循環を

自立支援促進に関する評価・支援計画書
(図2)自立支援促進に関する評価・支援計画書

算定のポイントは「画一的な支援計画は評価しない」という点。

LIFEへの報告様式では▽疾病・既往歴、ADL、身体状況などの項目▽寝たきり防止のため離床を促す目的で「座位時間」▽離床回数▽立ち上がり回数▽「食事」「日中/夜間の排泄」「入浴」の場所・方法▽日中の過ごし方▽リハビリや専門職による訓練の時間――などを報告させ、その改善・向上を目指して多職種連携の計画を作成することが求められる。

立ち上がり歩行する気にさせるために

食事や排泄、入浴等の個別支援計画を作成するにあたっては、ベッドから離床し、立位・歩行をすることが重要になる。厚労省の留意事項でも「寝たきりによる廃用性機能障害を防ぐために、離床、座位保持又は立ち上がりを計画的に支援する」と明記される。離床・歩行を実現するためには歩行器、手すり、スタンディングマシン、介護リフト、ケアシューズなど、環境整備も合わせて「自らする気」にさせる工夫も求められる。

<シルバー産業新聞 2021年6月10日号>

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