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2023年05月12日

<新型コロナ5類移行>介護報酬特例措置の見直し開始:感染者の療養期間、介護事業所の裁量に

4月27日開催の社会保障審議会介護給付費分科会で、5月8日からの新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う、介護サービス事業所の人員基準等の取扱いについて議論がされた。
サービス簡略化に関する特例が廃止されるなど今後の動向に注目が集まる。

2023年5月8日からの介護報酬上の臨時的な取扱いの見直し

《2023年5月8日からの介護報酬上の臨時的な取扱いの見直し》

サービス簡略化に関する特例は廃止

4月27日に開催された社会保障審議会介護給付費分科会では、5月8日の新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う、介護サービス事業所の人員基準等の取扱いについて議論がなされた。

全サービス共通の項目として、ワクチン接種に伴う人員基準の取扱いが継続され、その他、コロナの影響があった場合の人員基準の緩和や研修に関する特例が一定の要件のもと継続となった。

入所系サービスでは、退院患者の受入れ促進を目指した入退所前連携加算や、在宅復帰率・ベッド回転率に連動する報酬への措置が継続となった。
通所・訪問系サービスでは、通所事業所が休業となった際の訪問への切り替えにかかる措置が継続された。

一方で ▽ケアプランで予定されていたサービスが提供されなかった場合の居宅介護支援費の算定 ▽サービス簡略化に関する各種特例――が暫定的に終了となった(表)。

今回の見直しに関しては、概ね肯定的な声が聞かれたが「今後第9波の拡大の可能性もあり、必要な措置は継続すべき」「感染拡大時の人員基準緩和についての検討を含め、支援を継続して欲しい」などの意見が挙げられた。

療養期間は事業所が判断

先に国は今年1月に開催された厚生科学審議会感染症部会での検討を踏まえ、5月8日より新型コロナの感染症法上の位置づけを季節性インフルエンザと同様の5類に移行すると通達した。
移行後は、行政から患者への外出自粛の要請がなくなり、自宅療養期間に関しては、個人や事業所の判断に委ねられることになる。また、保健所による新型コロナ患者の濃厚接触者の特定も廃止される。

感染リスク高い発症後5日間は療養を推奨

一方で、医療・介護施設では、重症化リスクをもつ高齢者に関わることから、新型コロナに感染した職員の就業制限を考慮することが求められた。

▽発症後3日間はウイルス排出量が多く5日後より大きく減少することから、発症後5日間が特に感染リスクが高い ▽症状軽快後も一定期間ウイルスを排出する――などの点を踏まえ、
(1)発症後5日間は外出を控え、かつ、5日目に発熱やのどの痛みなどがあった場合、症状軽快後24時間経過するまで外出を控える
(2)発症後10日間が経過するまでは不織布マスクを着用し、高齢者等のハイリスク者との接触を控える
――など、感染対策に関する項目が推奨された。

2023年5月8日からの新型コロナ感染者の療養期間

また、家族など同居者が新型コロナに感染した場合、発症後7日目までは、周囲の人も発症の可能性があり、手洗いや換気等の基本的感染対策の他、マスク着用やハイリスク者との接触を控えるなどの項目が示された(図)。

通常受診に移行

今回の移行に伴い、医療提供体制の見直しが行われる。今後は、新型コロナに対して、従来の限られた医療機関による対応から、幅広い通常対応に切り替わる。

外来診療は現在の約4.2万から最大6.4万の医療機関での対応を目指し、コロナ感染やその疑いを理由とした診療拒否は認められなくなる。

また、入院に関しては、現在の約3000から約8200の全病院での対応を目指し、軽症および中等症Ⅰの患者においては、高齢者を中心に地域包括ケア病棟での受入れの推進が示された。
入院調整は、従来の行政による枠組みを残しながらも、医療機関どうしによる調整に段階的に移行する方針となった。

診療報酬・公費負担の見直し始まる

診療報酬に関しては、5類移行後、今年の夏までの医療提供体制の状況等を見ながら、24年度診療報酬改定での恒久的なものへの見直しが検討される。

一部で暫定的に報酬の引き下げが行われたが、介護施設への療養支援を維持する観点から、施設等のコロナ患者への緊急往診や薬剤師による服薬指導は現行の水準が維持された。

外来医療費に関しては、急激な負担の増加を避けるため治療薬にかかる費用のみ公費支援の対象となり、その他は自己負担となる。

また、入院医療費も自己負担となるが一部は公費支援が行われる。いずれも今年9月末までの措置となる。

検査キットにかかる費用への公費負担は終了となるが、ハイリスク者が多い医療・介護施設等の利用者や職員への検査は行政検査として継続となる。

また、施設での療養体制の確保を目指し、施設内療養を行う場合の支援や、緊急時の人材確保や消毒・清掃に要したかかり増し費用の補助などは当面継続されることとなった。

<シルバー産業新聞 2023年5月10日号>

   

 

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