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2013年06月17日

実態が見えにくい介護施設での暴力 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」

jikenbo42bouryoku毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。
今週は、最近事件でも話題になった「介護施設での暴力」について紹介します。

先の5月26日、埼玉県春日部市の高齢者介護施設で入居者を殴ったとして、元職員が逮捕される事件が発生した。この事件では、同じ時期の4日間に3人が相次いで死亡していたことが判明したが、6月12日現在、県や市の調査では虐待の事実は確認ができていない。

これは極端な例だとしても、「介護施設での暴力事件」に関する情報は巷には数多く存在するというが、介護職員Hさんによれば、一概に「暴力をふるった人間=悪」と決め付けられないケースが少なくないという。

例えば、今回の事件とは逆に、入居者が介護施設で暴力をふるった場合。まずはその家族に連絡がいく。そして、家族に対して状況説明が行われるわけだが、実はこれがある意味“ブラックボックス”。介護ボランティアの人の話によれば、ある認知症の方が新たに入った介護施設で暴力を振るったと問題になったが、それまでも、それ以後も、その入居者は介護スタッフ等に暴力を振るったことがなく、「明らかにその施設に問題があったことが予想される」という実例があったと言う。

このケースの場合、暴力を振るった当人は、認知症なので施設の問題点を証明できるわけもなく、結局その利用者が「悪い」ということになってしまったそう。そしてこういうケースが起こると、施設側はほぼ100%「他の入居者様に迷惑がかかるので……」と退去を促してくるそうで、これを言われてしまうと入居者およびその家族は、実態を明らかにする前に引かざるを得なくなってしまうという。

もちろん良心的な施設は数多くあり、そういう場ではこうした心配はないだろうが、前出の事件のこともあるので、介護施設に“暴力”というトラブルの可能性が存在することは、認識しておいたほうが良さそうだ。

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