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やってよかった介護の仕事

ヘルパーとして働き始めた主婦が叶えた“ささやかな夢”とは…?

2018年9月10日

毎回、介護にまつわる問題点やちょっと困った介護スタッフの珍行動、介護現場での珍事件などを紹介するこのコーナー。
今週は、「人生初の経験」という話題について紹介します。

 

20年ぶりに仕事に復帰!初めてのホームヘルパーの仕事


介護業界へ転職する人の中には、長らく仕事のブランクがあったり、社会人経験がなかったりする人も少なくない。
中部地方の介護事業所でホームヘルパーとして働くオオツカさんもその1人。現在40代のオオツカさんは、およそ20年ぶりに仕事に就き、刺激の多い生活に満足しているという。
そんなオオツカさんには、ホームヘルパーとして働き始めたときに、小さな夢があったそうだ。

オオツカさんは、高校を卒業後に1年半だけ働いてすぐに結婚。ほどなく子どもに恵まれると、その後3人の子どもを産み、家事と育児に追われる生活を送ってきた。

夫は堅い職業に就いており、経済的にも恵まれた家庭で暮らすオオツカさんだったが、一番下の子どもが高校生になると、日中に自宅で1人でいることがとてつもなく退屈に感じられるようになり、仕事を探すことにしたという。

夫の両親が訪問介護のお世話になっていたこともあって、介護の仕事に興味を抱いたオオツカさんは、求人サイトを利用して条件の合う職場を探し、見事に面接で採用が決まった。

高校時代は親にアルバイトを禁止され、卒業後に働いたのは親戚が経営する会社だったオオツカさんにとって、ホームヘルパーの仕事は刺激に満ちあふれたものだという。オオツカさんが語る。

「これまでの人生で、私は“知らない人に囲まれる”という経験がほとんどなかったのです。小学校から高校まではずっと地元の学校に通い、同級生は知っている子ばかりでした。就職先は親戚の会社でしたし、結婚した夫も地元の幼なじみで、親同士も知り合いでした。

ところが、訪問介護事業所で働き始めたら会社には知り合いは1人もいませんし、ホームヘルパーという仕事は、知らない人のお宅に行くのが仕事です。
理解してもらえるか分かりませんが、自分のことを知らない人ばかりの所に行くのがうれしいんですよね」

 

刺激があって楽しいヘルパーの仕事。叶えたかった「小さな夢」って?


社会人経験は乏しかったものの、持ち前の明るさで利用者からの評判も上々だというオオツカさん。働き始めたらぜひやってみたいことがあったそうだ。

「私は生まれてから1度も1人で外食をしたことがなかったのです。結婚するまでは家族や友人、恋人が必ず一緒でしたし、結婚してからは必ず家族と一緒です。

こんなことを言うと笑われそうですが、TV番組でラーメン屋さんの特集などを見ると、『1度で良いから1人でラーメン屋に入って、ラーメンを食べてみたいわ』と思っていたんです。ホームヘルパーになってやっとその夢が叶いました」

利用者のお宅を回る間に、ふらっと目についたお店に入って1人で食事をしていると、「いっぱしの社会人になった」という気分になることができ、それが仕事の良いモチベーションになっているのだそう。

ささやかな夢を叶えたオオツカさんの次の夢は、「1人で飲みに行くこと」だが、こちらは今のところ「まだ怖くてできない」そうだ。
ブランクがあっても働かせてくれる事業者が多い介護の仕事。仕事を始めて環境が変わることで、小さな夢が叶うこともあるかもしれない。
 
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