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2018年11月23日

『未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること』 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」


■書名:未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること
■著者:河合 雅司
■出版社:講談社
■発行年月:2018年5月

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少子高齢社会のリアルな脅威!これからの介護のために知っておきたいこと

「日本は少子高齢社会で人口が減っている」。
この言葉はすっかりおなじみのものとなり、目新しさを感じないという人もいるだろう。しかし、高齢社会となった日本の現状を、私たちはどの程度、正確に認識しているのだろうか。

合計特殊出生率が1.5を下回ったとか、100歳以上の人口が7万人近くいるとか、そのようなニュースを耳にしても、自分の生活にどのように影響するかを考えたことはないのではないだろうか。
このような少子高齢社会がもたらす漠然とした事態を、本書では具体的に描き出してくれる。

本書は、『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』の続編だ。
前著『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』は、「2021年、介護離職が大量発生する」「2025年、ついに東京都も人口減少へ」「2030年、百貨店も銀行も老人ホームも地方から消える」というように、これから起こる出来事を年代順にまとめベストセラーとなった。

筆者の河合さんは、前著を読んだ人や講演会に参加した人から、「これから自分の生活にどのようなことが起きるのか教えてほしい」「企業はどう対処すればよいのか」などの質問を多くもらい、続編となる本書を書くことを決めたという。

本書では、少子高齢社会となった日本において、家庭・地域・職場などの生活の場面で、今後どのような変化が起きるのかが具体的に数多く書かれている。

表紙をめくるとすぐに出てくるのが、「人口減少カタログ」というカラーページ。
「必読!!これからあなたに起きること」と赤地に白抜きのタイトルとともに、18もの深刻な事態がイラスト付きで列挙されている。
たとえば以下のようなものが書かれている。

・伴侶を亡くすと、自宅が凶器と化す
・亡くなる人が増えると、スズメバチに襲われる
・刑務所が介護施設と化す
・ネットで買った商品が、一向に届かない など


それぞれの事態が詳しく解説されているページも載っているので、気になるトピックからすぐに読むことができる。

カラーページの裏面には、「庄子(しょうし)家の一日に起きたこと」として、少子高齢社会に生きるある家族の一日の生活に起きることが表にまとめられている。
一家の家長である庄子大作(50歳)は、部署に若手が配属されないので、電話取りに追われる。妻の初恵(48歳)はへそくりを貯めていた地方銀行がつぶれそうと聞いて急いで解約に出かける。息子のあきら(16歳)は、7校で構成された野球部の混成チームで甲子園出場を決めたものの、どこの校歌を歌うかでもめる、など。
どれも少子高齢社会が日常生活に及ぼす影響だという。

まるで「風が吹くと桶屋がもうかる」のようで、本当にそんなことになるのかと思ってしまうが、どれも根拠となる統計の数値や実情を挙げながら説明されており、納得がいくと同時に怖くもなってくる。
読み進めていくと、少子高齢社会の問題は決して他人事ではなく、自分の身の回りに大きな変化をもたらす大変な事態であることがよく分かる。
では、この事態に私たちはどう対処したらよいのか?

<どこかズレている政治家や官僚、古い体質の企業経営者の変化を待っているだけでは、もはや遅い。地域や一般社員、個々人のレベルで「今できること」を着実に進めることが極めて重要となってきている。一人ひとりの取り組みが日本社会の価値観や“常識”を変え、いつか世論となり、社会ニーズとなっていく。われわれが政府や企業を動かしていかなければ、この国は衰退の道を歩み続ける。>

河合さんは、「今からあなたにできること」と題して、次のようなことを提案している。

・個人には「働けるうちは働く」「1人で2つ以上の仕事をこなす」など
・企業には「全国転勤をなくす」「テレワークを拡大する」など
・地域には「商店街は時折開く」など


一つひとつは小さな働きでも、それが集まれば社会を変えていく力になるということだ。

そして介護職は、そう遠くない未来に、働き方そのものが大きく変わってくるだろう。
町中に高齢者があふれ、刑務所が介護施設のようになるとも書かれていることから、今以上に介護が重要視されることは間違いない。
老人ホームや高齢者向け住宅、介護施設だけでなく、刑務所や会社、デパートなど、いたるところで介護サービスが提供されるようになり、現役で働く高齢者をサポートすることも介護サービスの範囲になるかもしれない。

自分で未来の生活を具体的に想像して、これからの介護職に求められるものを探っていくのも大切なことだ。本書はそのヒントを与えてくれるのではないだろうか。


著者プロフィール

河合 雅司(かわい・まさし)さん
1963年、名古屋市生まれのジャーナリスト。産経新聞社論説委員、高知大学客員教授、大正大学客員教授のほか、内閣府、厚生労働省、農林水産省の各有識者会議委員も務める。専門は人口政策、社会保障政策。

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