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介護術は「ある」ものではなく、「日々発見する」もの

2014年5月7日

profile-1カラダがもつ不思議な力から介護•介助術の実際まで、多彩に展開された[日々是介護術]。次週から始まる新講座[日々是介護術2]を前に、わたしたちが介護•介助術を研究する意義、その目指すところは? などについて、改めて甲野陽紀先生にお話をうかがいました。
<協力 身体技法研究家 甲野陽紀氏/文・構成 佐藤大成>

 

「出来る•出来ない」より、まず「体験してみる」こと

 

2_1_A—-介護•介助術について関心をもつ一般の方が最近さらに増えてきたようですね。

それだけ介護が身近なものになってきたのでしょうね。これまでの[日々是介護術1]の連載中もそうでしたが、その成果の一端を紹介した書籍『驚くほど日常生活を楽にする武術&身体術~「カラダの技」の活かし方~』にも、多くの方から感想をいただきました。「実際に体験できる講習会をやってほしい」という要望もいただいていたので、2014年4月、「介護•介助講座」を東京で開きました(写真)。「介護」と銘打った講座ははじめての試みだったのですが、予想以上の反響があったことで、改めてみなさんの関心の高さを実感しました。

—-どんな方が参加されたのでしょうか?

介護にいままさに携わっている方から、次の仕事として介護職を考えていらっしゃる方、これからに備えてという方、介護術を含めて日常的にカラダを動かすこと全般を見直してみたいという方まで、動機はさまざまでしたが、逆に、介護術、介助術というのは、ふだんの生活ではなかなか経験できないことなので、その点では共通した新鮮さがあったのではないでしょうか。

—-たしかに、介護をされている方でも、介助の方法を客観的な目で見直したり、工夫する機会というのはあまりないことかもしれませんね。

「手をとる」「腕を組む」といった動作は日常の場面でも経験できますが、「抱えて移動する」というような大きな動作は経験する機会が少ないですし、必要に迫られる実際の介護の現場では、あれこれ試すことはむずかしいことでしょう。ですから、講習会のような場で実際に体験してみる、あれこれ試してみることは、とても意味のあることだと思います。そのとき、「出来る•出来ない」を気にしすぎず、まず動作を「体験してみる」こと、そこが出発点です。

—-「カラダには体験が大切」とは、これまでの[日々是介護術]でも強調されていました。

介護術には、もちろん言葉も含まれますが、介助の場面ではなにより、「カラダを通して」お互いの意思や気持ちを伝えあうわけですね。そのとき、役にたってくれるのが「カラダの経験」なんです。カラダは経験を、感覚を通して覚えます。こういう動きをするとこんな感覚になる、とか、こうするともっと心地よくなる、といったように。経験がカラダに自信を与えてくれます。経験というのは、カラダがもっている地図のようなもの、といってもいいかもしれませんね。

 

「介護•介助術が育つ揺りかご」のような場に

 

2_1_B

—-「介護術、介助術というのは、特別なものではなくて、日常の動作につながるもの」というのが陽紀先生の持論ですね。

介護術は決まったものではなく、介護•介助を心地よくする「カラダの力を引き出す術」という言い方もできますね。「術」というと「特別なもの」に感じられるかもしれませんが、カラダにとっては、その動作がたとえば「料理を作るため」であっても、「介助のため」であっても同じことなんですよ。心地よく介助ができるということは、他の場面でも同じように動ける、ということです。逆にいえば、たとえば、ふだん気持ちよくものをもち上げる動作ができている人は、介助のときも苦労することなく抱え上げ介助ができる可能性が高い、ともいえます。カラダが心地よさを感じる動き方を経験している、というのは、そういうことなんです。

ですから、日々是介護術では、介護•介助術というものをひとつの完成した商品のように提案するのではなく――完成しているかどうか、という点でいえば、むしろ完成していないものとして、「こういう動き方をしたらこういう感覚になります。どうですか、体験してみませんか?」 というように提案したいと考えているのです。カラダが感覚を通して体験することによって、はじめてその介助術はその人のものになるのですから。

—-それは、これからスタートする[日々是介護術2]の目指すところでもありますね。

「覚えるのではなく、まず体験してみよう!」これが[日々是介護術2]の合い言葉です。

体験から、日々、自分なりの発見があること――ここに身体術を探求するおもしろさのひとつがあるのだとしたら、その発見が介護術を育てる力になり、ひいては、介護を必要とする人にも大いに役立つことになる――目指すのは、そんな循環が生まれてくる「介護•介助術が育つ揺りかご」のような場でしょうか。どんな新しい発見と出会えるのか、わたし自身も楽しみにしています。

次回からいよいよ本編開始。介護に欠かせない「手の力」にまず迫ります!

 

>>試したくなる日々是介護術2 手の力を活かせ1へ

 

◆ Profile ◆
甲野陽紀(こうの•はるのり)
プロフィール
身体技法研究家。東京•多摩市生まれ。高校卒業後、「古武術介護」の提案者としても知られる武術研究家の父、甲野善紀氏の補佐役として各地の講習会などに同行する中で、ささいな動きの違いから感覚がさまざまに変わっていくカラダの不思議さ、奥深さを改めて実感し、特定の方法やジャンルによらない独自の視点からの身体技法の研究を始める。見る、触れる、曲げる、といった、わたしたちが日々、何気なく行っている動作からカラダを見つめ直すことで新しい感覚が生まれていく“発見の体験”は、多くの方の共感を呼び、全国各地の講習会、講演会などで活躍中。スポーツや武術、音楽、医療、介護、運動嫌いの方のための身体講座まで、講座のテーマは幅広く開かれており、ファン層も多彩。都内では、朝日カルチャーセンター新宿•湘南、よみうりカルチャー自由が丘などで定期的に講習会を開催している。日々のくわしい活動はオフィシャルウエブサイトへ。
http://hkhp.p2.bindsite.jp/index.html

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