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2023年10月25日

介護職への転職インタビュー:ファミレスのウエイトレスから訪問ヘルパーへ

結婚・出産後は短時間で夜だけ働けるファミレスのウエイトレスをしていました。けれど資格を持って働きたい!と訪問ヘルパーに。以後ケアマネジャーにもなり専門職としてキャリアを築いています。

お話を伺った介護士さん
Oさん(40代後半・女性)

前職:ファミレスのウエイトレス
・勤続年数 2年
・雇用形態 パート
・給料 1050円/時 週3日、月収5~6万円
・勤務 夜10時~深夜2時 平日のみ
現職:ヘルパーで経験を積みケアマネへ
・勤続年数 4年
・雇用形態 常勤(正職員)
・給料 約30万円/月、ボーナスなし
・勤務 9時~18時(月~金)

転職当時の仕事・業務

 

■どんな仕事をしていましたか?

 

 

 

 

訪問介護事業所に所属し、ヘルパーとして働いていました。掃除、調理などの生活援助をはじめ、オムツ交換とか入浴介助、デイの送り出し、お迎えなど。子どもや自分の生活時間に合わせて勤務できるので、小さな子どもがいると好都合です。

■仕事のスケジュールを教えてください。

<1日のスケジュール>
9:00 子どもを幼稚園バスにのせてからそのまま訪問先へ。直行直帰で仕事をしている。訪問先では掃除、調理、入浴介助など。
11:00 帰宅。自宅で昼食を食べてひと休み。
13:00 自宅から出勤し、2~3件を訪問。掃除、調理、排泄介助などその方の介護計画に合わせて行う。
15:30 子どもの幼稚園バスの停留所へ出向き、子どもを引き取る。ヘルパー仲間に子どもを託して出勤
16:00 デイサービスから戻ってくる利用者さんのお迎え
16:30 帰宅

介護業界に転職したきっかけ

 

■以前はどんな仕事をしていましたか?

 

 

 

 

家の近くのファミレスで夜間に勤務していました。昼間は子どもが小さかったので働きにくく、会社員の夫が帰ってきて食事の支度 、子どもの寝かしつけなどが済んだあと、週3日ほど出勤していました。でも、いつまでもウエイトレスではキャリアアップも難しいし、夜間働くのも疲れます。幼稚園に入ったら昼間、きちんとした仕事に就きたいとずっと思っていました。けれど、幼稚園入園当初はまだ夜間勤務を続けていました。

■介護職に転職したきっかけは?

 

 

 

 

幼稚園のバスのママ友達と、「働きたいね」という話は何度もしていました。やがて「ヘルパー2級(当時。現在の介護職員初任者研修に相当)の資格をとって働いてみない?  午後や夕方は子どもを預け合えばなんとかなる」という話になりました。みんな「長く働くには資格を持って働くのがいい」と思っていて、中でもヘルパー2級の資格は主婦でも取得しやすく、介護職は自分次第でキャリアアップもできるのでぜひやってみようということになりました。
資格はそれぞれ、土日は夫に子どもを預けながら取得しました。
資格を取得してから、訪問介護事業所に応募をして、3人で同じ事業所で働き始めました。ひとりで入るより心強いし、子どもを預け合えるので好都合です。事業所のほうも「そのほうが安心」だったようで、歓迎してくれました。

転職前に不安だったこと

■介護職としての仕事に不安はありませんでしたか?

 

 

 

 

やったことがない仕事なので大丈夫だろうか、個人宅にひとりで行って戸惑うことはないだろうかと少しは考えました。けれど、「なんとかなるだろう」と思っていました。性格的に楽観的なのかもしれません(笑)。

■転職後、その不安は解消されましたか?

 

 

 

 

事業所もこぢんまりしていてみんなまわりはやさしくて、わからないことはすぐに教えてもらえました。また、幼稚園仲間も一緒でしたので、悩みを率直に言い合えたのもよかったですね。とにかく職場環境はすごくよくて、結局私は5年間その事業所で勤務しました。
ただ、やっているうちに、今後のキャリアを考えると、さまざまな経験をしておきたいと思うようになりました。将来的にはケアマネジャーの資格をとって働きたい。ケアマネジャーの仕事は、自分の経験や地域資源へのつながりがものを言います。
まずは施設介護を体験したいと思い、子どもが小学校に入学すると、施設介護に切り替えました。まず特養、次に有料老人ホームで勤務。夜勤も体験しました。そして介護福祉士、ケアマネジャーと資格をとり、現在は介護支援事業所のケアマネジャーとして勤務しています。

介護業界に転職するために準備したこと

■転職する前に準備したことはありますか?

 

 

 

 

幼稚園仲間と、ヘルパー2級の資格をとったことですね。また、思い起こせば高校のときに障害施設のボランティアとして、毎年、2泊3日でお手伝いをしていました。介護とはこういうことなのか、というのはなんとなくわかっていました。

■それはうまくいきましたか?

 

 

 

 

生活援助については、自分の家で家族にしている調理や掃除、洗濯の知識が生かせます。身体介護については、ヘルパー2級の講習で経験していますので、それなりにスムーズにできたと思っています。また、先輩たちも丁寧に教えてくれました。

介護職に転職してよかったこと・大変なこと

■介護事業に転職してよかったことは何ですか?

 

 

 

 

利用者さんは、人生の先輩です。訪問する中でいろいろなことを教えていただけます。「人の家にあがるときには上着を脱いでからね」などと、マナーも教えていただいていました。調理や掃除のしかたなども、主婦の先輩ですから、コツをいくつも授けていただきました。今でも学ぶことがたくさんあり、働きながら学べてありがたいと思っています。 

■転職して大変だと思ったことは何ですか?

 

 

 

 

利用者さんは生活習慣から家事のしかた、お金の使い方までひとりひとり違います。介護のしかたについてももちろんそれぞれなので、戸惑うこともありました。が、それが自分の引き出しにもなります。ある家で学んだことをほかの家でも生かすことができるのが、この仕事のよいところだと思います。また、人を尊重する心を育てることもできます。本当によい仕事だと思います。

介護の仕事に役立つスキル

■これまでの経験やスキルで転職後に役立ったものはありますか?

 

 

 

 

勤務していたファミレスでは挨拶などについてうるさかったので、それは役に立ちました。利用者さんにはじめてお会いしたときに目を見てにこやかに挨拶すると、安心していただけた気がします。また、ファミレスではクレームを言うお客さんに対して真摯にあやまるという場面が何度もありました。そういう礼儀の部分は役立ちましたね。

今後の目標

■今後の目標や、やりたいことはありますか?

 

 

 

 

現在はケアマネジャーとして地域の利用者さんに日々接して、介護計画をつくり、少しでも在宅生活を快適に過ごせるよう心をくだいているつもりです。今後は主任ケアマネジャーの資格をとり、事業所のリーダーになることも目指しています。

取材・文:三輪 泉

社会福祉士、介護職員初任者研修、福祉住環境コーディネーター2級。
約30年前よりファッションや芸能、子育て、教育などを中心にライターとして活動。2012年、親の介護を機に社会福祉士国家資格を取得し、高齢者介護・医療・健康分野でのライターとしても活躍中。
現在は、法定成年後見人として支援が必要な方の財産管理や身上監護も行う。
介護、医療、教育、子育てなどのテーマを中心にWEB雑誌・書籍などの記事執筆を多数担当。

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