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甲野陽紀
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2014年04月09日

 「座る介助」5 | 「介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報」

profile-1こんにちは、身体技法研究家の甲野陽紀です。人間関係では、見た目は地味な「支え役」こそ実は要だった、ということはよくあることですが、介助法でも同じことがいえるかもしれません。今回は立ち上がり介助法の仕上げとして、「支える手」の活かし方をチェックしてみます!
<協力 身体技法研究家 甲野陽紀氏/文・構成 佐藤大成>



「支える手」を活かすコツは?



タ いよいよ、仕上げのポイントですね。前回紹介した前方に引く手と違って、背中側を支える手はなんとなく無造作になりがちだと思うんですが、「支える手」のチェックポイントはどんなところでしょうか?

陽 まずは「押さない」ということですね。

タ そうなんですか? むしろ、動きに合わせて押すのかと思っていましたが……

陽 力を出そうと思うと押したくなりますが、押すと肩があがって、カラダが緊張しますから、実感ほど力は出ないものなんです。相手の方も押されると不快に感じますから、同じようにカラダが緊張してしまいます。つまり、「押す」はかえって逆の効果を引き出してしまうことになるんです。

タ なるほど。急がば回れ、ということですか。前回稽古した「手の引き方」と同じで、介助しているという実感がむしろないほうがいい、ということですね。手のひらで「支える」ぐらいの感覚がいいんでしょうか?

陽 そうですね。そのとき、手のひらを最初からあてにいくと、介助中に、手が滑ってしまい支えにならないときがあるので……(写真b)

55-a

タ ありますね。それでつい押してしまったりします。

陽 はい。そこで手のあて方を少し工夫してみます。親指の背をまず背中にあて(写真c)、それから手首を返して手のひら全体を背中にあてると、しっかりとした密着感が感じられるはずですよ(d~g)。

55-c

55-f

タ わかりました。これまでのチェックポイントをおさらいしたところで、陽紀先生に成果を見ていただきます!(写真h~k)

55-h

55-j

陽 すっと決まりましたね!

タ いやー、自分でも意外なほど、スムースでした。どんな現場でもこういう感覚がぱっと出せるようになれば、稽古の動きが身に付いた、ということになるのでしょうけれど……

陽 カラダは一度経験したことは覚えていますからね。できたという経験は必ず先々で生きてくるはずですよ。

タ はい、自分でもそれを期待しています。ということで、今回で日々是介護術1stシーズンもひと区切り。次回から3回にわたってこれまでのまとめとして、総集編をお届けします!




◆ Profile ◆
甲野陽紀(こうの•はるのり)
プロフィール
身体技法研究家。東京•多摩市生まれ。高校卒業後、「古武術介護」の提案者としても知られる武術研究家の父、甲野善紀氏の補佐役として各地の講習会などに同行する中で、ささいな動きの違いから感覚がさまざまに変わっていくカラダの不思議さ、奥深さを改めて実感し、特定の方法やジャンルによらない独自の視点からの身体技法の研究を始める。見る、触れる、曲げる、といった、わたしたちが日々、何気なく行っている動作からカラダを見つめ直すことで新しい感覚が生まれていく“発見の体験”は、多くの方の共感を呼び、全国各地の講習会、講演会などで活躍中。スポーツや武術、音楽、医療、介護、運動嫌いの方のための身体講座まで、講座のテーマは幅広く開かれており、ファン層も多彩。都内では、朝日カルチャーセンター新宿•湘南、よみうりカルチャー自由が丘などで定期的に講習会を開催している。日々のくわしい活動はオフィシャルウエブサイトへ。
http://hkhp.p2.bindsite.jp/index.html

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