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要注目!介護の最新事情

見守りロボは導入すべき?介護職だからできる支援やケアはあるのか

2019年12月26日

開発が進む『介護ロボット』。その種類は?

介護の現場には、いま様々な介護ロボットが導入されています。

厚生労働省と経済産業省は、利用者の生活の質の維持向上と介護者の負担軽減を図るロボット介護機器として、下記のような重点的に開発を進めるべき6分野13項目を明らかにしています。

▼ロボット技術を用いた介護機器の開発重点分野
(1)移乗支援
装着することで介助者の腰の負担などを軽減できる機器等2項目
(2)移動支援
高齢者等が押したり荷物を載せたりして、移動をアシストする機器等3項目
(3)排泄支援
排泄のタイミングを予測して、適切にトイレ誘導できるようにする機器等3項目
(4)見守り・コミュニケーション
高齢者等とのコミュニケーションを図る機器等3項目
(5)入浴支援
浴槽の出入りをアシストする機器
(6)介護業務支援
移動や排泄の支援など介護業務に伴う情報を集め、それを必要な支援に活用できる機器

出典:厚生労働省「ロボット技術の介護利用における重点分野」

開発重点分野について、経済産業省が民間企業や研究機関等に補助金を支給し、開発を支援。
一方、厚生労働省は介護現場での効果測定や評価を行い、介護ロボットが介護現場にどれだけのメリットを与えるかのエビデンスづくりを進めています。

今後、介護現場に介護ロボットがあふれる時代が来るのでしょうか。

 

「見守り」介護ロボットで業務効率化・重点化が可能に

前述の6分野のうち、おそらく最も導入が進んでいるのは、ベッドサイドの足下に設置するセンサーマットなどをはじめとした、(4)見守り・コミュニケーションの機器ではないかと思います。

「見守り」に関しては、最近では様々な機器が開発されています。室内温度や、心拍、寝返り、呼吸、寝ているか起きているか離床しているかなど、様々な項目をリアルタイムでモニターできるようになってきました。

こうした機器を導入すれば、介護職の見守り負担は大幅に軽減され、業務の効率化、重点化を図ることができます。機器が示す情報から判断して必要なときだけ居室を訪問したり、機器でのモニターでは十分でない人だけを介護職が重点的に見守ったりできるからです。

また、モニターしたデータの蓄積により、その人の睡眠や生活のパターンなどが把握しやすくなります。
データを活用し、より的確な生活改善のための支援をしたり、体調が悪化する前に予防的な治療につなげたりすることもできそうです。

より多くのデータをモニターできる機器は、導入費用が高価なのが現状です。誰でも使いやすく、安価で導入できる見守り機器の開発が待たれますね。
こうした機器が介護現場に普及していけば、現場の業務体制が大きく変わるのではないかと思います。

 

ロボットの声かけやコミュニケーションは、介護現場で役に立つ?

一方、「コミュニケーション」の機器では、会話を楽しむ小型の人形型のもの、癒やし効果のある動物型のもの、脳トレや体操を主導するものなど、こちらも様々な機器が開発されています。
最近では、自動で巡回したり駆けつけたりする見守りロボット(*)がソーシャルネットワーキングサービス上で話題になり、介護職から様々な意見が出ていました。

この見守りロボットには、部屋から頻繁に出て行く認知症を持つ人のところに駆けつけ、「お部屋にお戻りください」と声をかける機能があります。介護職の間で話題になっていたのは、ロボットから「お部屋にお戻りください」と声をかけられた認知症を持つ人は、果たしてそれで部屋に戻るだろうか、などでした。

ロボットに声をかけられて、部屋に戻っていく認知症を持つ人もいるかもしれません。
ただ、介護職がこの見守りロボットの機能について違和感を感じたのは、『入居者が部屋に戻るかどうか』という疑問より、『認知症を持つ人に対して、ロボットによるパターン化された声かけで対応しようとすること』への疑問から来るのではないかと感じました。

「認知症」は、例えば糖尿病患者にインスリンを投与すれば血糖値が下がるように、Aという対応をすればBという結果が出る、という病気ではありません。一人ひとりの個別性が高いからこそ、介護する難しさがあると共に、専門性を持つ介護職が対応する意義が大きいと言えます。

 

介護職が考えておきたい『人間だからできることは何か』

これからも様々なロボットが開発され、介護現場の省力化や介護の重点化が進められていくことでしょう。それ自体はとても意義があることです。

しかしだからこそ、介護職は、人間である介護職でなければできないことが何かを考え、より高いレベルでそれを提供していくことを考えていく必要があります。

ロボットが「お部屋にお戻りください」と言っても部屋に戻らない人でも、自分なら気持ちよく戻ってもらえる声かけ、誘導ができる。
そう自信を持って言える介護職であることが今後ますます求められていく時代になるのだと思います。

<文:介護福祉ライター・社会福祉士・公認心理師・臨床心理士 宮下公美子>

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