児童指導員は児童福祉施設に入所・通所する子どもたちをサポートする仕事です。子どもたちの成長を支え、やりがい溢れる仕事に年々注目が集まっています。児童指導員の仕事内容や年収、やりがいまで詳しく解説するので、気になる方は参考にしてみてください。
1 児童指導員とは
2 児童指導員の仕事内容
3 児童指導員の働く場所や就職先
4 児童指導員の働き方
5 児童指導員の年収・平均給与
6 児童指導員のやりがい
7 児童指導員に向いている人
8 児童指導員になる方法
9 児童指導員は将来性や需要がある?
10 児童指導員は子どもたちの成長を支える、やりがいのある仕事
児童指導員とは、さまざまな理由から児童福祉施設に入所・通所する子どもたちをサポートする職員を指します。
サポートは主に発達障害を持っていたり、家庭環境により養護を必要としている18歳までの子どもが対象です。入所・通所した子どもが健全に成長できるよう、生活のあらゆる場面で支援・指導を行います。
児童指導員は子どもたちの精神的な支えとなる役割を果たしているといえるでしょう。
児童指導員の主な仕事内容は下記の3つです。
具体的な仕事内容についてひとつずつ解説していきます。
児童指導員は子どもたちが日常生活を円滑に営めるように指導を行っています。入居型の施設の場合は起床・就寝・食事作法などを教えているため、保護者のような役割もあるといえるでしょう。
子どもたちの社会性を養うために集団生活のルールを指導し、社会に順応できるような手助けもしています。
児童指導員は子どもたちと直接かかわるため、相談を受ける機会が多くあります。施設には中学生や高校生も入居していることがあり、将来の進路についての相談もあるでしょう。
子どもたちの意思や気持ちをくみ取り、希望する道に進めるよう努めることが大切です。
ときには保護者から相談を受けることもあります。
施設に子どもを入居させる心情に寄り添いつつ、悩みを抱え込ませないための対応が求められます。
児童指導員は子どもや保護者と関わる仕事以外にも、事務作業・送迎などがあります。事務作業の具体的な内容としては、子どもの様子の記録や、子どもたちをどのように支援・指導するかといった計画が挙げられます。たとえば、自立支援計画では下記の内容を記載します。
<支援上の課題>
1.虐待により人間に対する不信感が強い
2.コミュニケーションがうまく取れないと行動上の問題を起こす
<課題解決のための支援目標>
1.職員との関係を深め、人間への信頼感を高める
2.他の子どもと関わる機会を作り、コミュニケーションスキルを高める
<具体的な支援内容・方法>
1.定期的に職員と一緒に作業を行なう
2.サッカーチームの選手として活躍する場を設ける・問題発生時には感情の振り返りを行なう
目標を立てるだけでなく、定期的な見直しや実施後の振り返りも行うことで、子どもにより良い支援ができるようにします。
また、通所系の施設は子どもの送迎を行うこともあるため、子どもや保護者の両方と円満な関係を築くことが大切です。
児童指導員の多くは下記の施設で働いています。
ここでは、就職先となり得る4種類の施設を紹介していきます。
児童養護施設は保護者のいない児童や虐待されている児童など、環境上の理由で養護が必要な児童が入居する施設です。
できるだけ家庭に近い環境で共同生活をし、心身の健やかな発達と自立に向けたサポートを行います。
児童発達支援事業所・センターは、障害のある子どもやその家族に対する支援を行う施設です。入所ではなく、通所タイプの施設となっています。
主に未就学の障害のある子どもまたはその可能性がある子どもを対象としており、日常生活における基本的動作や指導、集団生活への適応訓練を行います。児童発達支援センターの場合、施設の有する専門機能を活かした保育所等訪問支援や、障害児相談支援も実施しています。
障害児入所施設は、身体に障害のある児童や知的障害、精神に障害のある児童が対象の、入所施設です。日常生活指導や知識技能の付与を行うことが目的とされています。
医療型と福祉型の2種類があり、医療型障害児入所施設では医学的な治療も行うことができます。障害の程度に応じて幅広く対応する様々な施設が運営されています。
放課後等デイサービスでは、幼稚園・大学を除く就学している障害児に対し、放課後や休日などに生活能力の向上のために必要な訓練などを行います。
学校や家庭と異なる空間や体験を通して、個々の状況に合わせた発達支援を行なうことで、健全な育成をすることが目的の施設だといえるでしょう。
児童指導員の働き方は、施設や勤務形態によってさまざまです。1日のスケジュール例も紹介していくので参考にしてみてください。
勤務形態としては、常勤だけでなく契約社員やパートでも勤務可能です。育児や介護など家庭のことで忙しい方も目指しやすい職種なのではないでしょうか。
スケジュールは施設によって異なります。放課後等デイサービスのスケジュールを例に挙げてみたので参考にしてみてください。
厚生労働省の調査によると、児童指導員の平均給与は月305,130円とされています。
福祉・介護職員全体の平均給与額は312,310円であるため、児童指導員の給与は福祉・介護の現場で働く職種の中ではやや低めとなっています。
児童指導員は子どもたちと直接かかわり指導・支援する仕事です。そのため、子どもたちの手助けができたときや成長を間近に感じられたときにやりがいを感じることができます。
また、子どもたちだけではなく保護者の相談にのることもあります。子どもを取り巻く環境で、悩みの解消やサポートができたときにもやりがいを感じるかもしれません。
児童指導員は子どもの成長を感じられる、やりがいのある仕事です。実際に働くうえでどのような人に向いているのでしょうか。
児童指導員に向いている人の特徴としては、下記が挙げられます。
自身に特徴が当てはまっているかどうか、確認してみてください。
児童指導員は子どもと関わるため、子どもが好きであることが重要です。子どもと過ごすことが楽しいのはもちろん、子どもがより良く成長できるように優しさと厳しさを持って接することができると良いかもしれません。
児童指導員は冷静な対応が求められます。発達障害を持つ子どもの中にはコミュニケーションが苦手だったり、突然パニックになって暴れたり、泣いたりする子もいるでしょう。
イライラしたりむやみに怒らず冷静に接することができる人が向いているといえます。
児童指導員は体力があると強みになります。低年齢層の子どもが多い施設の場合、一緒に遊んだりお世話をするのも仕事のうちです。中には力加減がわからないまま飛びかかってくる子もいるため、体力が必要だといえるでしょう。
児童指導員として働くには「児童指導員任用資格」を満たしている必要があります。児童指導員任用資格の要件は以下の通りです。
上記のいずれかの要件を満たしていれば児童指導員任用資格があると認められ、児童指導員として働けます。
児童相談所への児童虐待相談件数は年々増加傾向にあり、社会的にも深刻な問題です。障害のある子どもを受け入れることはもちろん、離婚や貧困などさまざまな悩みを抱える保護者も含めて支援していく必要があります。
このような背景から、今後は児童福祉がさらに注目されていくだけでなく、児童指導員の需要も増していくかもしれません。
厚生労働省の調査によると、児童発達支援事業所や放課後等デイサービス事業所も年々増加傾向にあります。それに伴い、児童指導員の就職先も増えていく可能性があると考えられるでしょう。
児童指導員は子どもたちの成長を支えるやりがいに溢れた仕事です。年々注目が集まっている職種であり、今後の就職先も広がっていくのではないでしょうか。
児童指導員に興味がある方はぜひこの記事を参考に、自分に合う仕事かどうか判断してみてください。タイミングによっても就職先が変わってきます。やりがいのある児童指導員の仕事をしてみたいと思った方は、ぜひ積極的に応募していきましょう。
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