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2021年02月12日

2021年改定 サービス確保に向けた人員基準緩和

2021年改定 サービス確保に向けた人員基準緩和

 2021年度介護報酬改定では、サービスの質の確保を前提とした人員配置基準緩和が行われた。高齢者数がピークを迎える42年に向け増加する一方、介護現場を支える働き手世代は急激に減少していき、介護人材の確保はより困難さを極めていく。今後も必要な介護サービスを確保していくために、人員配置基準の緩和が行われることとなった。今改定の主な人員基準緩和策を見ていく。

 2021年度の介護報酬改定では、仕事と育児・介護の両立に向けた全サービス共通の人員基準緩和の他、職員の兼務や、テクノロジーを活用した夜間の配置要件緩和が行われる。

全サービス共通


 育児や介護を理由とした離職防止や人材定着のため、各サービスの人員配置基準や報酬算定で、育児・介護休業取得の際の非常勤職員による代替職員の確保や、短時間勤務等を行う場合にも「常勤」として取扱うことを可能とした。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護


 ①計画作成責任者(定期巡回・随時対応型)と、面接相談員(夜間対応型訪問介護)は、管理者との兼務が可能。
 ②オペレーターと随時訪問サービスを行う訪問介護員は、夜間・早朝(18時~翌8時)に、必ずしも事業所にいる必要はない。

夜間対応型訪問介護


 ①オペレーターは併設施設の職員、または随時訪問サービスを行う訪問介護職員等と兼務可能。
 ②複数の事業所間で、随時対応サービス(通報の受付)を集約可能。

居宅療養管理指導


 管理栄養士について、他の医療機関、介護施設、日本(都道府県)栄養士会が運営する栄養ケア・ステーションの管理栄養士が訪問した場合も算定を認める。

通所介護(地域密着型も含む)


 ①栄養アセスメント加算、栄養改善加算で関わる管理栄養士は、外部(他の事業所、医療機関、介護施設、栄養ケア・ステーション)との連携による配置を認める。

認知症対応型通所介護


 共用型認知症対応型通所介護の管理者の配置基準は、管理者は本体施設・事業所の職務と合わせて、共用型認知症対応型通所介護の他の職務に従事できるよう緩和する。

短期入所生活介護


 看護職員の配置が必須で併設型、かつ、20人以下の事業所について、看護職員を配置していなくても、病院、診療所、訪問看護ステーション等との適切な連携による確保を認める。

小規模多機能型居宅介護


 ①特養や老健と併設する場合は管理者・介護職員の兼務を認める。
 ②看護小規模多機能等と同様に、省令で定める登録定員と、利用定員の基準を「標準基準」に見直す。

グループホーム


 ①ユニット数を「原則2以下」から「3以下」とし、例外ではなく3ユニットの設置が可能。
 ②サテライト型の設置を認める。サテライト型事業所は、本体事業所との兼務等により、代表者、管理者を配置しないことや、ケアマネジャーではない認知症介護実践者研修を修了した者を計画作成担当者として配置することができるようにした。ユニット数は、本体事業所のユニット数を上回らず、かつ、本体事業所のユニット数との合計が最大4まで。
 ③夜間・深夜時間帯の職員体制(現行「1ユニットごとに夜勤1人以上」)を、1ユニットごとに1人夜勤の原則は維持した上で、3ユニットの場合に各ユニットが同一階に隣接し、安全対策をとっている場合は、例外的に夜勤2人以上の配置に緩和できる。その際、事業所が夜勤職員体制を選択可能。
 ④計画作成担当者の配置を、ユニットごと1人以上から、「事業所ごとに1人以上」の配置に緩和。

特養


 ①従来型とユニット型を併設する特養の場合、これまで認められていなかった介護・看護職員の兼務が可能。
 ②広域型特養か老健と小規模多機能事業所を併設する場合は管理者・介護職員の兼務可能。
 ③サテライト型居住施設で、本体施設が特養(地域密着型含む)の場合、本体施設の生活相談員が適切に対応できる場合は、生活相談員を置かなくても良い。
 ④地域密着型特養で、他の社会福祉法人等と連携できる場合は、栄養士を配置しなくても良い。

特養(地域密着型含む)、短期入所生活介護


 ①見守りセンサー等を導入した場合、夜勤職員配置加算の人員配置要件を緩和。
 ②全入所者への見守り機器導入や、夜勤職員のインカム使用等を要件に、特養(従来型)の夜間の人員配置基準を利用定員26人以上の場合に緩和。(例:利用者数26人以上60人以下の場合、夜間配置人員1.6人以上)。
 ③テクノロジーを活用した複数の機器を活用した場合、特養の「日常生活継続支援加算」について、介護福祉士の配置要件を現行の6対1から7対1に緩和。介護付きホームの「入居継続支援加算」も同様の扱いとする。

個室ユニット型施設


 ①1ユニットの定員を、現行の「1ユニットおおむね10人以下」から1ユニット15人以下に緩和する。
 ②ユニット型個室的多床室の今後の新設を禁止。

居宅介護支援


 ICTの活用や事務職員の配置を行った場合、逓減制の適用を40件以上から45件以上へ引き上げ。

安全性、質の維持必要


 特養の個室ユニットの定員拡大と、ケアマネジメントでの逓減制の適用引き上げについては、広い意味で人員基準緩和策の一つと言える。
 これまでの介護給付費分科会でも、これらの人員基準緩和について委員から▽安全性の確保▽サービスの質の維持▽職員の負担増加――などについて、懸念する声が挙げられていた。
 厚生労働省は「関係各所と連携しながら、人員基準緩和による影響や、サービスの質が維持されているかを定期的にしっかり把握していく」としている。

<シルバー産業新聞 2月10日号>




 

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