キープリスト

一覧を見る

キープリストに登録されている求人はありません。

ケアマネジャー
介護支援専門員実務研修受講試験

2022年06月14日

「適切なケアマネジメント手法」ケアマネ全法定研修に位置付け【これからの介護保険239】

介護支援専門員の法定研修のカリキュラムが見直される。4月28日に発出された介護保険最新情報Vol.1073では、案段階として新カリキュラムの変更点を示し、自治体や研修実施機関へ準備を促している。今後、厚生労働省で内容を固め、告示の改正手続きを経て、来年度以降、新カリキュラムでの研修実施が始まるとみられる。注目すべきは、実務研修から主任介護支援専門員更新研修まで、ケアマネが受講する全法定研修に「適切なケアマネジメント手法」を位置付けたことだ。新カリキュラム案は、厚労省の老健事業として日本総合研究所がとりまとめた。

適切なケアマネジメント手法は、いわゆる「ケアマネジメントの標準化」のこと。
国が2016年度から検討を始め、▽脳血管疾患▽大腿骨頸部骨折▽心疾患▽認知症▽誤嚥性肺炎の予防――の5つのケアマネジャーが取り扱う可能性が高い疾患別に、想定される支援内容やアセスメント・モニタリングの視点をまとめたもの(図)。
5年間で一定の完成をみたとして、今は現場への普及に力を注いでおり、これまでも活用の手引きや解説動画などを立て続けに公開してきた。

今回はさらに、実務研修から主任ケアマネの更新研修まで、ケアマネの全法定研修に横串を通す形で、この適切なケアマネジメント手法を位置付けた。
これにより、これから現場に就く初任者からベテランまで、全てのケアマネジャーが研修で、この適切なケアマネジメント手法に必ず触れ、学ぶ土壌ができた。

厚労省の諏訪林智人材研修係長も、「エビデンスに基づいて共通化できるところは共通化し、その上で、それぞれのニーズを踏まえて個別化していく。そうして質の向上を図ろうというのが、適切なケアマネジメント手法の狙い。その手法を研修で学び、実践してもらうというのが、今回の見直し案の最大のポイントだと考えている」と説明する。

例えば実務研修の場合、「ケアマネジメントの展開」の講義・演習が適切なケアマネジメント手法の類型に沿った内容に変更される予定だ(表)。
同様に案では、専門研修Ⅰでは「ケアマネジメントの演習」、専門研修Ⅱでは「ケアマネジメントにおける実践事例の研修及び発表」、主任介護支援専門員更新研修では「介護支援専門員としての実践の振り返りと指導及び支援の実践」が見直される。
実務研修では、手法の理解・説明、専門研修Ⅰでは実践、専門研修Ⅱでは評価・分析、応用、主任更新では指導・地域づくりについての修得を促すようにそれぞれ目標が設定されている。

主任介護支援専門員研修では、手法を指導・支援や地域づくりに活用するための方法などの講義を含む「終末期ケアを含めた生活の継続を支える基本的なケアマネジメント及び疾患別ケアマネジメントの理解」の科目が新設される。

LIFEなど最近の動向も反映

また全課程共通の見直しのポイントとして、根拠のある支援を組み立てる基盤の視点として、適切なケアマネジメント手法以外に科学的介護(LIFE)も取り入れることが示されている。
居宅介護支援やケアマネジャーのLIFE活用は、次期改定テーマの一つになるとみられている。
そのほか、地域共生社会、認知症施策推進大綱、ヤングケアラー、仕事と介護の両立、意思決定支援など、近年の動向に関する内容も反映するとしている。

今回の見直し案で、全課程で受講時間の増減はない。現場の受講負担増に配慮した。
その中で、「介護支援専門員の倫理」については実務、専門Ⅰ・Ⅱ、主任更新で時間増・新設がされ、利用者本位や公正中立、権利擁護といったケアマネジャーの職業倫理についての視点が強化されている。

<シルバー産業新聞 2022年6月10日号>

   

 

この記事をシェアする

介護求人ナビは全国で40,000件以上の介護・福祉の求人情報を掲載した、介護業界最大級の求人サイトです。訪問介護やデイサービス、グループホーム、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなど高齢者介護の施設や、児童福祉や障害者支援に関わる施設・事業所の求人情報を多数掲載中。介護職、ヘルパー、ケアマネジャー、サービス提供責任者、ドライバーなど職種だけでなく、施設種類での検索や給与検索、土日休み・週休2日制・日勤のみ・夜勤専従・残業なしなど、こだわり条件での求人検索の機能も充実しているので、あなたにぴったりの介護求人が効率よく見つけられます。ブランク可な求人や未経験可の求人、研修制度ありの求人も掲載しているので、初めての転職でも安心!転職・就職・再就職・復職・アルバイト探しに、介護求人ナビをぜひご活用ください。

関連記事