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転職「成功・失敗」体験談

「父にしてあげたかったこと」を胸に訪問ヘルパーへ転職~転職体験Eさん1

2019年8月7日

◆訪問介護事業所(サービス提供責任者)→訪問介護事業所(サービス提供責任者)

E・Mさん(女性・49歳)
介護業界での経歴詳細
●訪問介護事業所(登録ヘルパー)(勤務期間:1年/月収約15万円)
●訪問介護事業所(登録ヘルパー→サービス提供責任者)(勤務期間:3年/月収約25万円)
●訪問介護事業所(サービス提供責任者)(勤務期間:5年/年収300万円)
●訪問介護事業所(サービス提供責任者)(勤務期間:5年/年収300万円)

保有資格:介護福祉士
家族構成:一人暮らし

 

【介護の仕事を知るまで】資格を取って長く働ける仕事って?

事務職や営業職では長く働けないかもしれない……

高校を卒業し、就職しようかどうか、というときに夫と知り合い、結婚。
すぐに子ども2人に恵まれ、10代から専業主婦をしていました。
でも、小さなことをきっかけに夫との間がこじれてしまい、子どもが2歳、1歳のときに離婚。
何とか食べていかねばならず、親の知り合いの会社の事務職として働き始めました。
でも、事務職だとそれほどお給料はもらえず、長男が小学生になったタイミングで、営業職に転職。
それなりの成績を出しながら、10年勤めました。

でも、30代半ばになり、「いつまでも営業を続けられるのだろうか?」という疑問がわいてきたんです。
金銭的に頼れる夫がいないのだから、70歳まで自分で稼いでいかねばならないと、そんな思いに駆られました。
「それには、長く働けるような資格が欲しい」と思ったんです。

会社負担でヘルパー2級の資格を取らせてもらえるチャンス!

そんなふうにもやもやとした思いを抱えていたとき、知り合いの女性から、「ヘルパー2級(現・介護職員初任者研修に相当する資格)の資格を取って、うちで働かない?」という誘いが来たのです。

彼女は看護師で、大きな病院を辞めて、自分で訪問介護や訪問看護、デイサービスの事業所を運営するやり手でした。
当時は、介護保険が始まったばかり。
たくさんの介護ビジネスが生まれてきていた頃で、「これからは介護の時代」と、世の中も盛り上がっていました。
そして、介護職になって、身体介護をするには、ヘルパー2級の資格が必要。
逆に、ヘルパー2級の資格があれば、介護職としてずっと働いていける、そんな機運が高まっている時期でもありました。

「ヘルパー2級の資格を取るにはお金がかかるけれど、その分の費用は会社で出してあげる。そのかわり、資格を取得したら、必ずうちで働いてほしい」と。
近くで受講できるところを調べてみると、ヘルパー2級の資格を取得するのには安くても5~6万円、高ければ10万円以上も受講費用がかかるとのこと。
資格が取れるなんて、これはすごいチャンスだと思い、営業職をしながら、仕事が休みの週末を中心に資格取得のための勉強をすることになりました。

 

【介護の仕事を始めたきっかけ】末期がんの父親の介護体験のつらさ

音信不通だった父は末期がんで認知症だった

長く働いていける資格を取得するなら、ヘルパー2級の資格でなくでもよかったのかもしれません。
ですが、介護職としてヘルパー2級を取得しようと思った遠因は、父の介護にあったような気がします。

父は長年、私たち兄弟や母とは別居状態で、ある意味、好き勝手に暮らしていました。
けれど、年老いて末期がんになった時点で、実家に連絡があり、戻ってきたいと言ったのです。

母や兄弟たちは積年の思いがあり、「いやだ」と拒否しました。
けれど、私はなんとなく放っておけなかった。
死ぬまでの時期を家族と過ごしたいという思いも理解できたので、「うちに来る?」と声をかけると、荷物もろくに持たずに家に転がり込んできました。

働きながら父の介護をする日々

営業職として毎日朝から晩まで働いていた頃に、突然訪れた父の介護。
子どもたちも中学生になって手がかからないし、なんとか面倒を見られるかもしれないと思っていましたが、予想以上に大変でした。

父は認知症も患っていました。
末期がんだというのに、意外に元気で、あちこちに歩いて行っては、帰り道がわからなくなる。
子どもたちは昼間は学校に行っていますし、私は日中仕事です。
その間、火の始末はできないし、家は開けっ放し。
父1人で家に置いておけなくて、困ってしまって、職場に連れて行ったこともありました。

介護家族としての自分の在り方に後悔したことも

認知症の人との接し方もわからず、父を怒鳴ってばかりでした。
子どもたちも介護を手伝ってくれましたが、父に対する責任は自分が取らなければならない、という気持ちが強かったです。
疲れはてて、病院の受診に付き添ったときに、「うちの父、いつ死にますか?」と言いながら号泣したこともありました。
もう、いっぱいいっぱいだったんですね。
介護の大変さを、身をもって味わっていました。

でも、父はうちに来て5か月後に死んでしまった。
「私は死にゆく人にとんでもない仕打ちをした」と、苦しみました。
自分の介護のひどさを思い出しては落ち込み、ずっとずっと何年も引きずって、突然父のことを思い出して泣いたりしていて……。

「介護をする側の気持ちがよくわかる」ことが仕事の強みになる

だから、私は介護をする家族の気持ちもよくわかるんです。
介護が大変で、相手にひどい言葉を浴びせたくなるのは当然だと思うんです。
介護はきれいごとではない、と。
そして、介護をすればするほど、自分の介護がダメなんじゃないかと思えたりして……。
そういう家族の苦しさに寄り添えるのは、父の介護経験があったからだと思っています。

また、父に満足な介護をしてあげられなかったことへのお詫びのような気持ちが、心の中にずっとあったのです。
だからこそ、知り合いに「ヘルパー2級の資格を取って、困っている高齢者の介護をしてほしい」と言われたとき、心が動いたのだと思います。
ほかの資格ではなく、ヘルパー2級を取得したいと思った。
そして、介護職になって、父にできなかった介護を、利用者さんにさせていただきたい、と思ったのだと、今になって振り返ったりしています。

 

【訪問介護を選んだ理由】1対1で利用者さんの希望を叶えてあげたい

介護職は向いている!という思いと、研修で感じた違和感

ヘルパー2級の資格取得のための授業はとても面白く、「介護職は自分に向いている!」と思えました。
教科書での座学も、オムツ替えの実習なども、とてもためになり、ひとつひとつが大切な学びだと思えました。

でも、特別養護老人ホーム(特養)の研修に行って違和感を覚えたのです。
今はそんな特養もほとんどないのでしょうが、当時の特養の中でもあまりよくない施設だったのだと思います。
ケアの仕方が、「利用者の尊厳」を無視しているように感じたのです。

職員さんたちが、まるで「作業」のように介護している。
朝は、時間になったらベッドを起こし、利用者さんが寝ぼけていてもタオルで顔を拭いていくような感じ。
食事の時間も決まっていて、寝ていても起こして食べさせる。
「父にしてあげたかった介護」ができる場ではない、と感じました。

もちろん、そんな特養ばかりではない、きちんとケアするところもあるのだろうとは思っていましたが、大勢を相手にするのではなく、ひとりひとりの利用者さんに向き合ってケアできる場がいいと思いました。

「1対1でじっくり介護がしたい」と実感

その人のことを良く知り、その人のことを思いながら介護がしたい。
そうしないと、父の介護への悔恨の思いをぬぐうこともできません。
だから、研修が終わって知り合いの事業所に転職することになったときには、「訪問介護がしたいです」と答えました。

訪問介護なら、ひとりひとりの利用者さんの希望に合わせて介護ができる。
1対1ならじっくり話も聞けるし、調理の支援で好きなおかずを作ってあげることができる。
一緒に資格を取った仲間の中には、「利用者さんの希望に合わせて働くから訪問介護は大変だ」という人もいましたが、私は、ちっとも大変だと思わなかった。
それより、相手の希望を叶える喜びを味わいたいと思ったのです。

そして、願いどおり、入社後は訪問介護ステーションに配属され、ヘルパーとして働くことになりました。
以後、何度か転職しましたが、すべて訪問介護の仕事に携わってここまで来ました。

 

<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

次回は、介護の世界に飛び込み、仕事の楽しさと人間関係の辛さで悩むEさんの様子をお伝えします。
次回「サ責に昇進。待遇が良くても人間関係に耐えられない!~転職体験Eさん2」は、8月14日に公開予定です。

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